アクリルガッシュで塗ってみた! |
最近発売された、ENTRY-GRADE のシリーズは最低額 550円から千円少々の額でニッパーすら不要の色分けされたキットが完成するシリーズで大人気。 驚異の大胆な可動性能と、これまた驚異のパーツ分けによって完成する、塗装がほぼ不要の猛烈に完成度の高いガンプラシリーズです。 お子さんでも危険なく塗装の要もなく空前絶後の高い可動を楽しめる好キットですが、それだけに組み立てる面白さは特にありません。強いて言えば、パチパチっと完成する驚くべき簡単な組み立てをする際に、信じられないほど高い部品精度が楽しめる、というところですが、スグ終わっちゃうので、なにか拍子抜けするような感覚があります。 カンタンに作れる高精度なオモチャという感じ。なにか物足りない感覚が拭えません。 そこで以前からやってみたかったアクリル・ガッシュ(絵の具)を使った塗装の実験台になってもらうことにしました。 パーツの分け方がほぼ色別になっているので、細かい部分の塗装が楽なのでは、という浅はかな読みのチャレンジでしたが・・。 以下の画像はクリックするとちょっと大きく表示される(はず)です。 |
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アクリルガッシュはアクリル絵の具なのですが、昔からプラモデルの通やベテランが使っている不思議な画材で、昔は(近くに画材屋さんが存在しないので)それこそ田舎なんかじゃ手に入らない幻かつ憧れの模型材料だったんですが、近頃では買うことも可能になってきました。 地域の発展というのは凄いモンですな。やや近所にアクリルガッシュが売っている光景なんて、若いころは夢にも思わなかったのに。 喜んで買ってみたは良いものの、使い方がわからないので宝の持ち腐れになっていました。 水絵の具なので、水に溶いて塗ってみたら少しも食いつかない。ゼンゼン色が乗らない。 |
このキット、ガンダムの青や赤・黄色の部分は色分けされたプラスチックなんですが、見ての通りゼンゼン違う色で塗るので、赤青黄色のプラスチック面は下地を作る必要があります。 そこでその面には白いジェッソを塗って下地を作ってメディウムを混ぜて塗り、プラスチックが(ガンダム特有の緑がかった)白の面には、アクリルシンナーとリターダーを混ぜて塗るだけ、という二つの塗装法を試してみました。 |
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そんなわけで Vtuber 中島ぺぺろ カラーに塗るべくアクリルガッシュに挑戦したこのエントリー・グレード。 持っていたのは中島が使用した塗装に適した灰白色1色のペインティング・モデルではなく、武器の無い安価なライト・パッケージ版なので、襟巻・胸(2パーツ)腹部・腰のキャラメル・ランドセルは色つきのプラスチックになっているため、前述の通りそこは白いジェッソを塗って下地を作って塗装。スリッパも赤い成型色ですが、そこには暗い赤を塗るのでジェッソ無しで。 白っぽいパーツに塗装する面はアクリルシンナーとリターダーを混ぜただけで塗ることにしました。 単なる白と関節の灰色を除けば、使った色は9色。 どのみち大した数の絵の具は持っていないので、カーマイン、白、銀、黒、パステルピンク以外は全部混色です。 |
ジェッソを塗った面は、筆ムラの出やすいジェッソの仕上がりが粗い面となってしまい、ペーパーで慣らしてからリターダーとメディウムを混ぜて薄く何度も塗装。そこそこ綺麗な仕上がりにすることが出来ました。 一方アクリルシンナーとリターダーを混ぜただけの面も、最初に部品単位で塗装した段階では特に問題なく塗ることができました(その後エライ事になるんですが・・) 最後に塗ったダークブラウンが、混色には成功したものの濃度調整に失敗してだいぶ濃い目に作ってしまい、結果隠蔽性は高いもののねっとりと濃い塗膜になってしまいました。 元来、筆塗りが好きなくせに筆塗りがヘタクソ、という哀しい性質も加わってそれ以外の塗膜も全体的に厚塗り。筆ムラのオンパレードに・・。 |
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アクリルシンナーを混ぜただけで塗ってあった可動部付近の塗装が(さっそく)剥げました。 動かした、ったって、写真を撮ってから、少しポーズを変えようとして部品同士がコツンとぶつかりあっただけ。 あぁぁぁあああぁぁと嘆いても始まらない。 まだ残っていた混色の塗料をアクリルシンナーで辛抱強く溶いて、色をレタッチしますが、少し乾かした状態で焦って動かしてしまったが最後、そこも剥げる、また違う部品裏側の剥げをレタッチした塗料が違う部品に転写される、等々の悲惨な状況が発生。 せっかく完成したてんやわんやカラーの塗装が、動かす度にそこかしこでボロボロに(最初に写真を撮っておいて良かった・・)。 |
しかしよく見ると、可動で塗装の剥げたのは、ジェッソを下地に塗らないで、単純にアクリルシンナーで溶いてリターダーを混ぜて塗った部分のみ。 ジェッソを下地に塗ってあった部品、例えばこの写真の四角いキャラメルや、上下ともに可動する腹部のミントグリーン色などは、剥げていません。 ジェッソを塗らなかったフンドシ部分の明るいブドウ色は、正面を下に向けて何度か置いただけの軽い衝撃(?)でこの文章の右側の写真の通りうっすらと剥げてしまっています。 一つ上の写真の太もものタイツの色や膝がしらの明るいブドウ色も、ジェッソを塗っていない部分です。こちらは膝頭の裏側と擦れ合って盛大に剥げています。 ただし、これもジェッソを塗ってはいない関節部分は、塗料をあまり薄めずにベッタベタに厚塗りをしたせいなのか、ぶつかっているのに、剥げてはいません。厚塗りをすると強くなる。そういう特徴もあるのかもしれません。 |
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All Text Written by @Kaikou
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