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たらこWORKS  俗物Kaikou.特別編


20年前の作りかけを作ろう!~ 有井製作所 1/100 ファイター・バルキリー ~

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20年前の作りかけを作ろう!

~ 有井製作所 1/100 ファイター・バルキリー ~




  懐かしのアニメ、超時空要塞マクロスより、当時から傑作キットの呼び声も高かった、アリイの1/100 ファイター・バルキリーでございます。

  20年前に作りかけて放置。ちょっと改造しかけて、パテを盛ったまま、放置。なにかあったんでしょうな。突然やる気をなくしたとか、そういうヤツ。

  それから20年。時折取り出しては、ちょっと削ってみたり、またパテを盛ってみたり。

  そうこうするうち、アリイ製作所がプラモデル作るの止めちゃったヨ(ドッとわらひ)。今はマイクロエースになっちゃった。プラモデル生産してないから、もうこのキット、金型も存在しないヨ。  いやだから速く作(以下略)

  で、20年後の今になって突如、作ったというわけです。

有井製作所 1/100 ファイター・バルキリーの写真。改造点の説明


  とりあえず改造したかった(しかけていた)のは

  •   機首側面のマイナスネジのような独特の彫刻を埋める

  •   機首と本体の接合部に盛大な段差があるので、削ったり盛ったりしてなめらかに

  •   主翼の後ろ側を薄く削って、実在の飛行機に寄せる(無駄なこだわり。まったく見えないけど)

  •   後部エンジンブロック側面にある統合軍マークの彫刻を埋める

      こんなところがやりかけてあった。

      要するにマクロスの特徴的なデザイン・アイコンを消して、アニメの飛行機なんだけど、実在の飛行機みたいな存在感を出したい、というわけで。



  • 有井製作所 1/100 ファイター・バルキリーの写真。スジボリに失敗したところ。   盛り削りを繰り返していた部分を忍耐で削り上げ、塗装しようとしたところ、スジボリが甘いように見えました。

      塗装で埋まりかかっていたわけです。そこで彫り直していたところ、手元が滑って、派手に失敗して彫り過ぎました。

      要らんところまでガリッと彫ってしまった。

      涙目でパテ埋めして、彫り直しですわ。つくづく、模型は忍耐。プラモは、辛抱だ(ネタが古い)。



      ガンバッて再度彫り直して、下地塗装を作ります。

      すると
    (1)小キズがぼろぼろ出てくるので
    (2)パテで埋め
    (3)ヤスリがけし
    (4)また下地塗装→(1)に戻る、を数回繰り返します。

      プラモは、辛抱だ。
    有井製作所 1/100 ファイター・バルキリーの写真。製作中に失敗したスジボリを彫り直して下地塗装をしたところ


    有井製作所 1/100 ファイター・バルキリーの写真。アクリル・ガッシュで塗装中。   泣きながら下地作りを終えたら、アクリル・ガッシュで筆塗りします。

      ここでは薄いグレーを下面に塗り、やや濃いグレーを上面に塗っています。境目は水を含ませた筆で叩いてぼかす感じで挑戦。

      まったくワカリマセンけど。 (無駄な努力)

      どこかに実在の戦闘機を連想させるような差し色を入れたかったので、考えた末に、翼の一部を白に塗りました。

      鼻先もいったん白く塗ってみたけれど、主張が強すぎるので結局塗りつぶしました。



      そんなこんなで塗装を済ませ、20年間放置したアリイの1/100 ファイター・バルキリー、完成です。アクリル・ガッシュの白、ニュートラル・グレー2色、それに水性ホビーカラー黒鉄色の下手な筆塗り。

      こういう塗装が実在するわけではありませんが、存在感からアニメっぽさが消え、そこに実際にあるような 模型的なリアリティを出すことに成功(自画自賛)。それも現用機のような無機質さではなく、微妙にアニメ的なヒロイズムを残すことに成功したのが嬉しいポイントです(自画自賛)。


    有井製作所 1/100 ファイター・バルキリーの写真。塗装が終了したところ。翼を閉じている状態



      斜め上から見たところ。

      空中給油中です、と言われても私は納得する(自画自賛)。塗装の下手なのはともかく、配色は大成功。

      やったゼ。

      翼両端の赤と緑に塗った翼端灯のモールドは最初から刻まれていたモノ。なるほど、アニメ物にもかかわらずディテールも十分な傑作キットです。

      アリイのアニメ関連キットで言えば、1,2を争う傑作かもしれない。プラモデル事業からの撤退は惜しまれるところです。

      鹿のフン(のプラモデル)とかザ☆アニメージといった迷作キットはともかくとして(今にして思えば買っておけばよかっ・・・いやいいか)。
    有井製作所 1/100 ファイター・バルキリーの写真。翼を開いて、斜め上から見たところ


    有井製作所 1/100 ファイター・バルキリーの写真。斜め1   これですよ。

      こういう飛行機感を、アニメの飛行機に持たせたかったのデス。

      実在のもののミニチュアというよりは、模型的な、インテリア的な存在感という意味でのリアリティが欲しかった。

      完全なつや消しになるアクリル・ガッシュの仕上がり具合が、それを成功させてくれています。それは飛行機がそこにある的なリアリティを出したいという目的を叶えてくれました。

      素材と画材選択、そして配色の勝利ですな(自画自賛)。

    有井製作所 1/100 ファイター・バルキリーの写真。斜め2


      やれやれ。やっと出来たよ。軽い気持ちでパテ埋めして、以来20年。

      心の底に引っかかっていた、1/100のトゲがやっと取れた。

      塗りの下手なのは仕方がないとしても、出来には満足。こういうモノが作りたかった。

      こういう仕上げの方向性・・存在感・・が、私の作りたいモノの姿なんですな。今回コレを作って、深く納得しました。


    オーケー。これでいきましょう(境地到達)





    2022.11.23

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