謎のハズレ
出勤前にコンビニへ寄ってマイドリンクを買うのが習慣になっている。
毎日買っているネスカフェのサンタマルタ・オレには、このところなぜか毎日タレントの MEGUMI 嬢の顔写真が映ったシールが貼ってあって、なにやら「めくれ」と書いてある。
非常にめくりにくいのを苦労して剥がしてみると、中には「ハズレ」と書いた紙が隠されている。
毎日買って、毎日シールをめくってはドット・インパクト・プリンタ(懐かしいですな)で打ち出したようにドットの荒い「ハズレ」の三文字を見ているのだが、いったいなにが面白くて、メーカーは客に「ハズレ」の文字を見せたがるのだろうか。
そんなに「ハズレ」の文字を見せたいのなら、わざわざシールで隠さなくとも、最初から表に「ハズレ」と書いておけば良いではないか。なにが面白くて、わざわざめくりにくいシールをめくってまで「ハズレ」の3文字を読まなくてはならないのだろう。最初から表面に「ハズレ」と書いておいてくれれば、めくる手間が省けて楽なのに。
わたしなど毎日シールをめくる労を負ってまで「ハズレ」の文字を読んでいるのである。もう少し客のことを考えて、手間を省いてくれても良さそうなものだろうに、どうも企業というものは融通に欠ける。
だいたいが、どうして毎日、客に「ハズレ」の3文字を読ませたがるのか、メーカーの意図が理解しかねる。ハズレという文字にそんなにありがたい効用があっただろうか。わざわざシールをめくって「ハズレ」の文字を読むと客に幸運が訪れるような仕掛けを施して、メーカーが我々客の幸福を願ってくれているのだろうか。
そうならずいぶんと親切な企業だが、はて中国四千年の風水にも、朴占にも亀甲占いにもハズレの文字が吉とは聞いたことがない。
一日一回めくりつづけて、十回ハズレを引き当てるともう一本くれるのだろうかと昭和の子供らしい考え方をしてみたがどうもどこにもそんなことは書いていない。ケチだ。
いったいどういうつもりであるのか、毎日メーカーの期待に答えてはいるがどうしてもその意図が汲めないでいる。
謎だ。
一言で云うと、「当たらないじゃないか」と、こういうことなんですが。(2004.07.28)
|