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つくづくやなタイトルだなぁ


あたいのエンブレム
Emblem of Kaikou


  わたしが以前乗っていた、廃車寸前のような、あきれるほど馬力のない軽自動車(昭和61年式 スバル・レックス550)には、手書きでとってもチープに作られたニコニコ・マーク(妹曰く「ピースくん」)がステッカー代わりに貼り付けられておりました。(マグネット板を丸く切り抜いて製作)

  それも四角い車体の左右と後面にデカデカと。

  なんでそんなものが貼ってあったかというと、単に車体が前後に妙に長く見えてバランスが悪いように見えたから。赤い車体の左右に黄色い大きなワンポイントを置くことで、アクセントにすると同時に車体の前後が詰まって見える「デザイン上の錯覚」を起こす目的だったんですけどね。

  しかしこの手製のマークはかなり目立ったらしく(当たり前だ)、会う人ごとに「あなたのクルマは必ずわかる。どこを走っていてもわかる」とまで言われ続けること数年。そのうちに「ワタシのマーク」になっちまいました。

  あまりに目立っていたせいでしょうか、わたしと言えばニコニコマーク、ニコニコマークといえばワタシ、という図式が成り立っていたフシがあります(笑)

  そこで自ら心ひそかに家紋に決定。ニコニコ・マークをわたしの紋章(エンブレム)にすることにしております。

  にっこにっこしたあのマークが、ものも言わない静かで(ホントです。無愛想とも言うケド)マイペースな(自分でゆーな)わたしの外見の様子とあまりに似合わないのが、妙に気に入っていたりします。似合わない紋章、というのもオモシロイですし、実際、おだやかな微笑こそわたしの人生の目指すところなんでもってこいですがな。みんな泰然を目指しましょう、という、わたしの決して口にしないモットーをも表していてたいへんグー。

  いやウチの家紋は雪輪に桔梗(桔梗紋の変形バージョン)なんですがね。

  ところが、このポンコツのクルマを廃車にして、別のクルマを買ってみると 、これがニコニコ・マークのちっとも似合わない暗緑色のエセ高級セダン(高級セダンの紛い物ことトヨタの古い90式マーク2)。このクルマの流麗な車体にどでんと黄色いニコニコ・マーク(別名「ピースくん」)が貼ってあったのではただのお馬鹿さんです。以前のクルマはぼこぼこのポンコツでしたから外面をアレンジするのもいじるのも気軽にできましたが、なにやら高級車然とした、実はただの普通車であるところの90式マーク2の車体は中古のクセに異様にキレイで傷一つなく、なめくじのよーな割りにまとまりの良いデザインのせいでスキがなく、車体デザインがニコニコ・マークの掲示を受けつけてくれない。

  しかし家紋をクルマに張らないでは格好が付かない(なんでやねん)。ポルシェのエンブレムやフェラーリの跳ね馬、ベンツの三つ又マークのようなものです(ニコニコ・マークがかい)。これなしでは胸を張ってわたしのクルマとは言えないので、しかたなくニコニコ・マークをかたどったでっかいヌイグルミを助手席にポンと置いてあったんですが、これは外から見えないわけでエンブレムとは言い難い。

  といって大きなニコニコ・マークを車体左右に貼りつけたマーク2ではバカ丸出しなんで、だいぶ悩んではいたんですが、この度、盛況を続けるカーグッズ業界から発売されたナイスなアイテムをゲットしたのでめでたく、クルマがわたしのクルマになりました。

  それはニコニコ・マークを枠に小さくあしらった吸盤吸着式の小型ルームミラー。

  なんでそんなモンがエンブレム代わりになるのかというと、ルームミラーを内側からフロントウィンドウに固定する吸盤の裏側がニコニコ・マークになっているんですなコレが!

  実に、意外なアイテムです。丸い黄色い吸盤の裏側がニコニコ・マークにデザインされているという。これをフロントウィンドウの内側から張り付けると、窓の外からニコニコ・マークが見える!

  まさに似非高級セダンにはうってつけのエンブレム掲示方式です。窓の上の方に、丸くて黄色いニコニコ・マークが、中からぺたんと貼ってある。ちょっと小さいんですけどね。

  別に小型ルームミラーに用はないので、吸盤だけせしめてぺたんと貼付。外に出て眺めてみると

  おぉ、まさにわたしのクルマ。

  大バカ野郎には違いないような気もしますが、気がつかなかったことにしましょう。ニコニコ・マークをあしらわずして、なんのわたしの愛車か、ちゅうわけでめでたく愛車がワタシだけのクルマに!(やっぱり大バカ野郎のようなまぁいいか)

  やはりクルマにはエンブレムが必要です(←偏見)。エンブレム無くしてはクルマは格好がつかない(←偏見)。そしてわたしにおいてなら、それはもちろん「ニコニコ・マーク」でなくてはイケマセン。

  紋章無しのクルマでずいぶん恥ずかしかったんですが、これで安心して外を走れます。若干、発想が間違っているような気はしますが黙殺します。

  以前ほど目立つものではないし、今度は取り外しがカンタンなので、クルマで目立っちゃイケナイところへ行くのもへいちゃらです(何処や)。

  クルマはやっぱり、単に移動手段であるだけでなく所有者の個性を表すファッションのような一面を持つガジェットですから、面白くなくちゃイケマセンし、一目見てわかるくらいオーナーの個性が全面に押し出されていてしかるべきです。服は人なり、というように、ある意味でクルマは人なり、ですからね。(←偏見)

  実際、自分を感じない無個性なクルマに乗っていると飽き飽きします。クルマに乗るたび、他人のクルマであるかのようなよそよそしい違和感を感じていたのでは、クルマに乗る楽しみも半減です。ま、だからといって誰も乗ってないような形に拘る必要はありませんが、やはり、クルマのデザインの中にさりげなく自分を表現するのは自分にも、クルマにも良いことですからね。

ニコニコ・マークがさりげないのか

  という疑問は永久に脇に置いといて、ニコニコ・マークを紋章に選んだ皆さん、クルマにお乗りならこのアイテムは最適ですぜ。

  
いねぇヨそんなヤツは(笑)
(2002.Oct.31)


  2003 年 1 月  追記
  その後このエンブレム様はフロントガラスにくっついて溶けちゃったので、止むなく使用を中止しました。おのれポリプロピレン、っていうかおのれ太陽光、ってなことで。




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