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2002/5/1更新

 以下、スペイン(Spain/Castille/Aragon)の主要イベントです。重要なイベントのみの解説ですので、ご注意下さい。

カスティラ内乱
Civil War in Castile
1438 〜 1439
 「イザベルの父」ファン2世は2歳で王位を継ぐことになり、これがその後、半世紀に及ぶ内紛の幕開けとなります。イザベルの異母兄エンリケは、「不能王」とあだ名されるほどの不人気で、議会からインポテンツの認定を受けた人間は歴史上、彼一人でしょう。
 エンリケは摂政デ・ルナとともに、内乱の原因となっているアラゴンのフェルディナント派貴族と抗争を繰り返します。結局1445年にオルメドの戦いで決着がつき、後にエンリケ4世として即位します。
 後のカスティラ・アラゴン同君連合が成立するまでこの争乱は続くのですが、その辺りはイベント化されていません。

 イベントの発生する1438年というのは、ゲーム中の解説にもあるようにデ・ルナが政権から一時的に放逐された年です。
 デ・ルナ支持を選択すると、君主能力は上昇するのですが、4年にわたり反乱確率が上がってしまいます。

アラゴンのナポリ継承
The Aragon Inheritance of Napoli
1442 〜 1444
 アラゴンは13世紀以来、アンジュー家とシチリア・ナポリの領有を巡り争っていたのですが、1442年ついにアラゴン家のアルフォンソ5世がナポリを奪取し、以前からの領土シチリア島と合わせ、両シチリア王を名乗ります。
 しかし、その後もアンジュー対アラゴンの抗争は続き、アラゴンの領土として確定するのは16世紀以降のことになります。

 イベントではナポリの属国化、または併合を選択できるのですが、いきなり併合すると安定度が下がり、関係国との友好度も低下するので注意が必要です。
 このイベントはアラゴンに用意されている物なので、当然カスティラから開始した場合は登場しません。

イサベル・フェルディナントの結婚
The Iberian Wedding
1477 〜 1491
 イサベルとフェルディナントの結婚により、カスティラとアラゴンは連合王国となります。ただし、両国独自の議会、統治システムなどはそのままで、決して統一国家になったわけではありません。その辺りがイベントにも反映されているのか、この時点ではスペインとして統一されず、どちらかが属国化するに留まっています。
 完全な統一は、1519年のカルロス1世即位を待たなければいけません。

新世界の探求
The Quest for the New World
1470 〜 1560
 新世界、つまりアメリカ大陸発見のイベントですが、発動条件は、スペインがアズテカ帝国と交戦することになっています。
 植民者、宣教師、探検者(explorer)に征服者(conquistador)と大量の植民要員がもらえるイベントです。
 史実通りの植民ルートを取ったプレイヤーへのボーナス的なイベントですね。

トルケマーダとムーア人の追放
Torquemada and the Expulsion of the Moors
1493 〜 1499
 1494年には「Tomás de Torquemada」イベントが発生するはずですが、トルケマーダという人物は異端審問の審問官総長です。熱烈なカトリック教徒であり、その苛烈な異端弾圧思想は、スペインで猛威を振るいました。拷問され処刑されたのはイスラム教徒やユダヤ人に多く、アウシュビッツと比べられるほど凄惨なものだったようです。
  当然、財産没収や、洋上で殺害される危険を冒してでも国外に脱出しようとする者は多く、このイベントではそのような人口移動を再現しています。

セビリヤの交易所
The Trade Center of Sevilla
1501 〜 1506
 スペイン待望の交易所(Center of Trade)獲得イベントです。
 1.04以降のバージョンであれば、造船所(Shipyard)も建設されます。

フッガー家
The Fuggers
1508 〜 1514
 オーストリアにも同名のイベントがありますが、スペインの方が影響が大きくなっています。
 フッガー家に財政運営を任せた場合、借金量が1000に変更されますが、まあ、プレイヤーなら苦もなく返せるはずです。フッガー家を排除したときのインフレ上昇の方が厄介でしょう。
 ただ、後の強制破産イベントを考えると、あまり気持ちのいいイベントではありません。

カルロス1世のドイツ皇帝即位
The Habsburg Wedding
1519 〜 1520
 スペイン王カルロス1世はハプスブルク家の人間であり、数年遅れで神聖ローマ帝国皇帝に選出されます。これがいわゆるハプスブルク大帝国なのですが、ゲームではスペインとオーストリアの友好度が上昇する形で表現されています。
 強制的にオーストリアの属国になってしまう場合もありますが、これも歴史の必然と諦めるしかないですね。
 本来なら統一国家になってもおかしくないイベントですが、後に分離することもあり、あまり派手な効果はないイベントになっています。

コムネロスの乱
The Communeros
1520
 コムネロスとはカスティラの諸都市連合(コムニダーデス)の構成市民ことです。カスティラ貴族の間で、ハプスブルク出身の王カルロス1世に対する反発は根強く、神聖皇帝選挙の費用調達を巡り、ついに反乱に発展します。
 市民革命の先駆けのような性格もあったのですが、残念ながら貴族間での抗争に留まってしまい、内紛から力は殺がれ、最後はビリャラールの戦いで敗れた反乱側は鎮圧されてしまいます。
 この反乱の後、諸都市の権利は大幅に抑圧され、貴族政治的な体質が強化されていきます。

 二択のどちらを選んでも反乱確率は上昇するので、鎮圧にどれくらいの軍を割けるかで選べばよいでしょう。

ヨハネ騎士団
The Knights of St:John of Jerusalem
1528 〜 1533
 トルコにロードス島を追われたヨハネ騎士団は、スペインからマルタ島を与えられ、マルタ騎士団として存続します。
 史実通りマルタ島を与えれば騎士団がスペインの属国となり、拒否すれば戦艦が何隻か手に入ります。教皇領との関係もありますが、ここは好みで選んで問題ないでしょう。

カルロス1世の退位
The Abdication of Charles V
1556
 カルロス1世が退位するということは、フェリペ2世が即位するということであり、ハプスブルクがオーストリアとスペインに再分離するということです。
 カルロスの弟フェルディナントとフェリペで帝国の相続が行われるのですが、その分配方法はオーストリア側で決定されます。
 大概は、低地地方・イタリア北部などその領土のほとんどを相続できるはずですが、まれに手に入らないこともあります。これは運なのでどうしようもないです。

オランダ貴族の議会開催要求
Dutch Nobility demands General Estates
1560 〜 1571
 オーストリアにも同名のイベントがあるので参考にしてください。
 いよいよオランダ独立戦争の開始です。選択肢をどう選ぼうが、オランダの反乱確率はグングンあがっていきますので、手放したくない場合は鎮圧にいそしみましょう。17世紀中頃まで粘れば、再びスペイン領として確立されます。

ムーア人粛正
The Purge of the Morisques
1566 〜 1571
 フェリペ2世の後を継いだフェリペ3世はかなり凡庸な君主であったらしく、政治の実権は臣下のレルマ伯に握られてしまいます。スペイン最大の盗人と称される伯のもと、迫害を受けつつもそれまでなんとか共存していたムーア人の追放が始まります。
 何度かグラナダを拠点に反乱を起こしたムーア人が疎まれるのは仕方がないとはいえ、この処置は国内の不安定化を招くこととなります。

 史実通りに強制改宗or追放を選択すると、イベリア南部の人口が減り、安定度が下がりますが、地方の宗教及び文化がスペイン化されます。
 粛正を行わなかった場合は、インフラ及び貿易技術が増資され、各地方の税収が3上がるので、これも魅力的です。イスラム文化を許容する余裕があるなら、非粛正の方が良さそうです。
 ここで粛正しなくても、後でもう一度強制改宗のイベントが発生します。

 ちなみに、このフェリペ3世は火鉢をどける家臣が見あたらず、発熱死したといわれています。衰退する帝国を体現する馬鹿ぶりは、遠い未来の東洋でも語り継がれるのでした。

神聖同盟
The Holy League
1568 〜 1571
 1568年は第1次ウイーン包囲の年であり、1571年はレパント海戦の年です。
 神聖同盟とはつまるところ対トルコ同盟のことで、主要カトリック国が参加しています。
 イベント効果は、関係国との友好度の変化が主ですので、好みで選択すればいいでしょう。トルコと仲良くしたい場合のみ同盟不参加を選ぶことになると思います。

ポルトガル王位継承
The Portuguese Crown
1580 , 1621
 フェリペ2世はポルトガル王位を継承し、1640年までポルトガルはスペインに併合されることになります。
 ゲームでは完全併合をシステム上再現できないので、属国化で表現しています。友好度が200近くあれば、この後外交併合できる可能性もあるので、是非狙っていきたいところです。
 1621年にもう一回同じ効果のイベントが発生しますが、不具合ではありません。フェリペ4世即位に合わせて再度ポルトガルの属国化が選択できるわけです。

国家財政破綻
State Bankruptcy
1538 〜 1562
 スペイン衰退を告げるイベントです。史実では、1588年に無敵艦隊がイギリスに破れ、オランダ独立戦争の旗色も悪く、大帝国の繁栄に陰りが出る時期にあたります。
 プレーヤーならもっとうまく立ち回っていると思いますが、イベントの上では斜陽は必然で、避けようがありません。この破産宣告イベントも回避しようがなく、その時の所持資金などは関係無しに借金生活に突入することになります。

伝染病
Epidemic Plague
1596 〜 1603
 ゲーム中でも特定の病名を挙げていませんが、たぶん黒死病(ペスト)のことでしょう。同時代、爆発的に流行した疫病といえば他にコロンブスが持ち帰ったとされる梅毒があります。
 いずれにせよ、悪いことは重なるもので、敗戦・破産・疫病といいとこなしのスペインです。任意の6地方の人口及び税収が減少してしまいます。

ムーア人追放
The Expulsion of the Morisques
1600 〜 1612
 ムーア人粛正の続きになるイベントです。前回よりも大規模な効果になっていて、寛容政策を選択したときのプラス効果も捨てがたいのですが、史実通り弾圧しないと安定度が4下がってしまいます。
 1度目の弾圧は避けて、2度目は史実通りに行くのが無難な選択でしょう。

カトリック同盟
The Catholic League
1607 〜 1609
 三十年戦争の前段で、新教vs旧教の旧教側の同盟結成イベントです。
 もちろん自国がカトリックでなければ発生しないイベントです。
 関係各国との友好度が変化します。

国家財政破綻
State Bankruptcy
1621 〜 1641
 二度目の強制破産イベントです。一度目のものより効果がきつくなっています。
  借金はともかく、安定度まで下げられるのはイヤですね。せっかく建てた工場施設を失うのもかなりイヤな効果です。

カタロニアの反乱
The Iberian Revolts
1630 〜 1649
 1628年のマントヴァ継承戦争後、険悪化していたフランスとスペインは、1639年西仏戦争で再び武力衝突します。スペイン軍が進駐したカタロニア地方では、フランス宰相リシュリューの策謀もあって、中央政府への反乱が勃発します。
 このイベントはさらにポルトガル、イタリアでの反乱イベントを誘発します。どのイベントも金で解決する選択肢がありますが、トータルで1600ほど必要なので注意しましょう。

Chambers of Reunion設置
France opens Chambers of Reunion
1676 〜 1681
 これ、知らなかったです。ネットで調べても日本語訳がわからなかったので、ご存じの方は是非ご一報下さい。

 ゲーム中の解説によると、Chambers of Reunion というのは、ルイ14世が東部国境の諸都市を併合する法的根拠を得るために設置した機関らしく、実際この時期にルクセンブルクやストラスブールなどの都市がフランスに組み込まれていきます。
 イベントの選択肢は、フランスに対抗するか、国境領土を割譲してご機嫌を伺うかの二択ですが、後者を選ぶ人はまずいないでしょう。

カルロス2世のスペイン継承
The Succession of Carlos II in Spain
1700
 ルイ14世の侵略戦争の真骨頂が、スペイン継承戦争です。
 精神的、肉体的にかなりヤバかったカルロス2世は、ルイ14世の孫を後継者に指名して死んでしまいます。当然、フランス以外の国はこれに猛反発し戦争が勃発するわけです。

 イベントでは、史実通りブルボン朝のフェリペを指名するか、ハプスブルク朝から人材を引っ張ってくるかを選択できます。お好みでどうぞ。

アメリカ植民地の統治方針
The American Colonial Policy
1790 〜 1820
 アメリカ独立戦争では、対イギリスということで反乱側を応援したスペインですが、19世紀に入ると自らもアメリカ植民地の反乱が相次ぎ、独立していきます。
 反乱確率と国の安定度を天秤にかけるお馴染みのパターンですが、反乱確率の上昇はゲーム最後まで低下しないので要注意です。

1812年憲法
The Constitution of 1812
1812 〜 1813
 フランス侵攻後のスペインで開かれた議会では、自由主義的な憲法が採択され、開かれた都市名から「カディス憲法」と呼ばれています。
  イベントでも、農奴制は-5、貴族政治も-5など進歩的な効果が得られますが、安定度は1下がってしまいます。選択肢のない強制イベントです。

1813年の反動
The Reaction of 1813
1813 〜 1814
 フランス軍が撤退すると、議会はマドリッドに移り、王の復位と引き替えに憲法の維持を要求しますが、王党派はクーデターを起こし憲法を停止してしまいます。
 せっかく進歩的になった国内政策もまた保守側に振り切れてしまいますが、安定度-1を我慢すれば憲法維持も選択できます。

 ちなみに、その後1820年には護憲派のクーデターが起こり一時的に憲法が再施行されますが、結局10万のフランス軍がこれをほぼ無傷で鎮圧し、以降スペインは絶対王政に戻ってしまいます。

フロリダ売却
The Sale of Florida to the United States
1819
 スペイン最後のイベントは、フロリダをアメリカに売りつけるというものです。価格は500で、安定度上昇のおまけ付きです。
 いろいろ考えるところはあるでしょうが、ここまできたら何を選んでもゲーム進行には影響しないでしょう。
 終了間際にアメリカと戦争なんていうのは、ちょっとビックリしますが。