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つくづくやなタイトルだなぁ


思わず人生を振り返ってしまう


  先般の大地震の際、管理人の部屋は頑張った。
  ギシギシいいながら、みしみし揺れながら、壁に隙間も出来ず、傾くことなく耐えた。
  築30年近いボロのくせに、しかも安普請のくせに、よく頑張った。
     しかしながら、ざすがに棚が揺れるのは抑えられず、本棚はもちろん、頭上の棚からもラックからも盛大に内容物が崩落した。床に積み上げてあった本などは言うに及ばずである。
  この崩壊した部屋の内容物があまりに膨大な量だったので、ことについでに整理をしよう、と考えたのだったが、膨大すぎてどこから、なにから手をつけてよいやら解らぬうちに2週間近くが過ぎた。
  被災地の塗炭の苦しみを思えば、てんで屁でもないようなことなのだが、微妙に困った。圧倒的な物量に整理する方法すら思いつかない。当惑したまま、2週間が過ぎてしまったのだからそのことにこそ当惑するほかはない。
  片付けようにも、本棚や棚に近づくことが出来ない。どかそうにも、床を埋める物量が膨大すぎてどかす場所が確保できない。椅子に座りたくとも、崩落した本やらなにやらで椅子にも近づけない。直接外へ出る出口までの道を確保しようとやたらに積み上げると、余震でまた崩壊するという悪循環である。
  しかしこのままではいっこうに埒が明かないので、体調がやや安定したのを幸い、物置のごく狭いスペースに加えて庭にブルーシートを敷いて空間を確保し、部屋中の一切合財を運び出し、とにかく部屋の中に「平らな状態」を作り出して、しかる後に分類・整理をしようという気にようやくなった。
  手足の脱力は幾分か復調しつつあるので、少しずつなら荷物を持っても大丈夫、と、高をくくって、少しずつ、少しずつ、亀のようにスローペースで荷運びをした。
  出るわ出るわ、およそ狭い部屋に収容していたとは到底信じ難い量の、目を丸くするような小山が、物置にあふれ、ブルーシートを埋め尽くした。
  特に本や金属製品の類は重い。棚から落下したものすごい重さの木の箱があって、開けてみたらば玉手箱、ミニカーがぎっしりと詰まっていたりして萎えることおびただしい。
  運ぶ間に分類しつつ、出来上がったスゴイ小山を眺めつつ考えた。
  これ、1トンくらいあるんじゃなかろか。
  とはいえ一晩庭に出しておくわけにも行かない。真新しい(つまりあんまり使っていない)掃除機をフル活用して、これまで(物が多すぎて)視界に入ったことがない部屋の隅々を掃除し、棚を動かし、裏に詰まった埃に仰天したりしながら、新型掃除機の性能を活用して埃を取りまくった。ついでにバケツを持ち込んで床を拭き、棚を拭き、古くなった要らぬ棚はバラして捨て、などとやっていたら日が暮れそうになった。
  いかん夜が来る、と慌てて、せめて庭の一角を埋め尽くした本だけでも、とまた少しずつ、少しずつ、鳥が巣を作るために枝を加えて戻るように小刻みに(ふらつく上に腰がやばいのデス)往復すること数えたくもない数。
  ようやっとブルーシートが空いた、と思ったら、疲労で震えるほど困憊した。
  ふらつく頭で荷物運びなんて、やるもんじゃない。手足の力も弱りきっているのに…などと言っても仕方ない天災下の状況なので頑張ったが、無理っぽかった。
  気合を入れないと身を起こせないほど疲れたが、しかし物置にも膨大な量の荷がまだ、と思ったが限界であった。まぁ屋根があるし、と思い直して諦めた。
  これだけの物体が部屋に収納されていたとは俄かに信じ難い物量である。溜め込んだ溜め込んだ。いくらなんでも溜め込み過ぎだ。
  疲労困憊して眠った翌日、医者に行き、4時間も要して結局再検査をすることになり、予約を入れて帰ってきたらもう午後遅くである(午前10時に行ったのに…)。   いかん、これでは今日も物置が空かない。筋肉痛と腰に痛みを覚えつつ、すでに戻した本で一杯に床の埋め尽くされた部屋に、さらに物を詰め込んでみた。二つの椅子を置く場所がなくなった。一つでも無理。ていうかこれ以上部屋に物を入れたくない。
  もうイイや椅子。捨てよう。どうやって入ってたんだか。
  再びぐたっと疲れて横になっていたら夜が更けた。部屋に目をやると凄まじい量の品々が死屍累々と。
  時折目に付く古い手紙や思い出の品々を眺めると、所有物の膨大な量と併せてしみじみと人生を振り返ってしまう。意外とイロイロあったんだな>俺。ていうかなんでこんなに物があるんだ>俺。
  まぁ、あるわあるわ。恥ずかしながら昔書いた文章を綴った紙の類とかも大量にあった。これらがそれぞれ、山をなして部屋を埋め尽くしていたのだ。
  2週間手がつけられなかったとはいえ、その間には、場所をとってクソ重い最古のPCなどはデータを移管して廃棄したり、百科事典の類などは事前に少しずつ捨てたりしていたのでこれくらいで済んだが、あれらがそのまま放置されていたとしたら、今頃、座る場所さえ確保できなかったんじゃなかろーかと。椅子を置き去りにしてすらこの有様だ。
  部屋の大きさを考えると、つくづく有り得ない量である。お見せできないのが惜しいというか見せたくないというか。どうやって入ってたんだろう?  このあたりどうも人間性が不毛であるような気がしてくる。
  ひょっとしてニンゲンとして間違っているでは、と思えて来るくらいの異様な物量に圧倒されているうちに(自分のものなんですが)
、   みんな捨てちゃえ〜〜っ!  という気になってくるから勢いというものは怖い。よく考えて捨てましょう。   でも、よく考えなくたって、これだけの物体が部屋にあっていいはずはない…としか思えないから、まるくなったもンだ。
  で、それを分類するのに、いったいいつまでかかるんだろうか、と思うと、もう夜も眠れない。

(2011/03/27)



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