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 読書帳 
1998年 日本人 /翻訳
1999年 日本人 /翻訳
2000年 最近読んだ本

98年に読んだ本 日本人作家

★★★★  「少年Hと少年A」妹尾河童 野坂昭如 PHP研究所 98/12/22
両筆者がそれぞれに戦争体験を語る。

★★★   「平成講釈 安倍晴明伝」夢枕獏 中央公論社 12/21

★★★   「レフトハンド」中井拓志 角川ホラー文庫 12/15

★★★★☆ 「二重螺旋の悪魔 下」梅原克文 角川ホラー文庫 12/15

★★★★★ 「二重螺旋の悪魔 上」梅原克文 角川ホラー文庫 12/15

★★★★  「日本人とアイデンティティ −心理療法家の着想」河合隼雄 講談社α文庫 12/10
他人を分かろうとするのは難しい事なんだよなと毎度再認識させられて終わるのだが、 この人の文章を読むと何故かホッとする。分からなくても良いのだよ、しようがないんだよと、なぐさめられる気分なのだろうか。とても分かりやすく日常的なひとこまと専門的なモノをミックスさせて読ませてくれる。

★★☆   「やおい幻論 [やおい]から見えたもの」榊原史保美 夏目書房 12/4
「やおい」ってなに?を語るのは男性には難しいのかも知れない。「やおい」作家と呼ばれる一人の作家が自らがこのジャンルを求めるにいたった経緯を語り、現在のジャンルの隆盛を論ずる。

★★★★  「夢幻戦記5 総司夢幻行 上」栗本薫 ハルキノベルズ 12/1
シリーズ第5弾。多重人格で別次元の人物が憑いているらしいキャラクタ−が大分見えてきた。同時に物語の構造というか流れも出来上がってきた感じがする。読者としては一日も早く新撰組結成、京都入り、明治維新へのさくさく進んで欲しいのだが、はてどうなることか。

★★★   「果しなき流れの果に」小松左京 徳間文庫 11/25
古墳から発掘された永遠に砂が落ちつづける砂時計。恐竜が跋扈するせかいにとつじょ鳴り響く金色の電話器のベル。これらは全て未来からの干渉だった。過去を変えまいとする勢力と未来の進化のために過去に干渉しようとする2大勢力。枠組みは非常に面白くなりそうな話なのだがどうにも会話や小道具が古臭いというか常識的に過ぎる気がする。

★★    「夜にひらく窓」久美沙織 早川文庫 11/23
少年の美しいリリスズム、それだけでは終わらない。その自伝的小説が現実に干渉してくる。だがその物語の現実への干渉が弱く印象に残らない。妖しく、仄暗く不思議な世界の魅力に対抗し得ていないのが物足りない所

★★★   「継ぐのは誰か?」小松左京 ケイブンシャ文庫 11/19
人類の次に来る種族は何か。彼らは既に人間社会の中に溶け込んでいるのではないか。 可能性の一つとしての未来の描写は執筆当時の社会を見ている感じがする。ともあれ、おもしろい。

★★★★  「魔性の子」小野不由美 新潮文庫 11/17
自分の居場所をどこにも見つける事が出来ず届かぬ楽園を夢見る。誰もが望むその世界に受け入れられるものと排除されるもの。特別な人物への憧れと憎しみ。ただの人に過ぎぬ我らには望む資格もないのか。十二国記へとつながる見事なリンク。

★★★★★ 「タナトスの子供たち」中島梓 筑摩書房 10/26
やおいは過剰適応の裏返しか。現実に裏切られ続けた少女が生み出した新たな楽園なのか。何も生み出さぬマイナスへ向かうタナトスの場であれば、彼女達はこれからどこへ向かうのか。

★★★★☆ 「風の万里 黎明の空 下」小野不由美 講談社X文庫 10/23
十二国記第4弾。巡り会った少女たち。共通の敵を前にそれぞれの目的、夢、そして自分を見い出す。これはゴールではない。ここが少女たちのスタートなのだ。

★★★★☆ 「風の万里 黎明の空 上」小野不由美 講談社X文庫 10/23
十二国記第4弾。境遇の違う3人の少女がいかにして自分を発見するか、気がついていくか。無知は罪であり、現実逃避は悪である。辛い現実に目を向け対決する強さが自分にはあるのか。

★★★★☆ 「東の海神 西の滄海」小野不由美 講談社X文庫 10/22
十二国記第3弾。延王・尚隆と延麒・六太の物語。滑稽なふたりのやりとりに微笑む。 大数を救うために小を犠牲にできるか。情に溺れ大義を失うと国は傾く。哀れみだけでは国は成り立たない。麒麟だけでは国がおさまらぬのは道理。

★★★★  「風の海 迷宮の岸 下」小野不由美 講談社X文庫 10/21
自分を取り戻せぬまま麒麟(きりん)の役目である王を選ばねばならない主人公、泰麒(たいき)。彼が自分の能力に目覚めていく過程ではまだ安心できず、読者は彼と一緒に悩み苦しむ、ラストに用意されたおおいなる安堵のために。

★★★   「風の海 迷宮の岸 上」小野不由美 講談社X文庫 10/21
どこにも自分の場所がなく周りの期待にも応えられず、淋しさと孤独と感じていた主人公は実は異界、十二国の一国、泰(たい)の宰相たる泰麒(たいき)だった。真実を突き付けられても連れ戻されてもすぐに納得できるはずもなく期待に応えられない自分にさらに苦しむ。本当の自分は取り戻せるのか。

★★★★☆ 「六番目の小夜子」恩田陸 新潮文庫 10/21
これはホラーなのか、ファンタジーなのかサスペンスなのか。物語の文脈を読者が読み取れない、その揺らぎが謎を解くカギなのかもしれない。ある高校に伝わる奇妙なゲーム。奇妙ながらも連綿と続けられていたゲームにある年、異端者が混入する。ゲームの意味はなんなのか、彼女は何者なのか、高校生活最後の年に起こる不思議な物語。

★★★★☆ 「月の影 影の海 下」小野不由美 講談社X文庫 10/20
十二国記シリーズ。異世界に無理矢理連れてこられ、否応無しに戦う主人公陽子。世界観、彼女の境遇、謎の数々が次々に解きあかされていく。上巻の情報の少なさ、寂しさ、不安、人間不信がここで一挙解決。クライマックスに近付くにつれ、ただただ酔いしれるだけ。

★★    「戦争を演じた神々たち2」大原まり子 アスペクト 10/19
SF連作短篇、第二弾。争いつづけるもの達を神話、伝承、寓話の手法を用いて語る。

★★★★  「亜智一郎の恐慌」泡坂妻夫 双葉社  10/17
時に13代将軍家定の時代。その存在が広く知られてしまったお庭番の代わりに将軍の隠密活動をつとめる雲見番。その頭が機転と剣の腕前は凄いながらも逃げ足の方が速い亜智一郎。その他魅力的な雲見番の役人たち。楽しい時代ものでした。

★★★★  「私たちの結婚 今岡家の場合は」中島梓 今岡清 朝日ソノラマ 10/17
別名栗本薫の夫との共著。色々な項目についてお互い書きたい事を書いていくスタイルのエッセイ。妻が稼ぎ夫が家事をするという状況は一般的には性役割が逆転した夫婦だと云ってしまえばそれまで。だが、それのどこが悪いんだという意見には同感。

★★★   「ヴィーナス・シティ」柾悟郎 早川書房 10/16
現実界のすべてを忘れヴァーチャルリアリティーのネットワーク空間のなかで己の望む姿を演じる人々。性もキャラクターも望むままに変身してひとときの夢の世界を楽しむ。

★★★★  「ライトジーンの遺産」神林長平 朝日ソノラマ 10/15
神林長平の物語の登場人物はものの考え方、思考方法が少し普通と違う。人物たちの会話を読みながら彼らの意外な思考に気付かされ、驚かされる事が多い。

★★★   「怪盗道化師(ピエロ)」はやみねかおる 講談社 10/13
世の中にとって役にたたないもの。持っている人にとって値うちがないもの。それを盗む事によってみんなが笑顔になれるもの。この条件をみたせば何でも盗む怪盗道化師。色々な人が色々なモノを盗んでほしいとやってきます。何を盗むかよりもどう盗むのか、何故盗むのかで読ませるお話です。おじさんと飼い犬のゴロのじゃれあいもまた楽しいです。

★★★★  「ユラニア最後の日 グイン・サーガ62」栗本薫 早川文庫 10/08
怒涛のイシュトヴァーンのゴーラ征伐編も終盤。鬼神の勢いは誰にも止められず。静観の構えをとっていた北の大国ケイロニアもイシュトのひき起こした渦の中に次第に巻き込まれていく。ともかくもおのれの覇道を突き進むイシュトヴァーンの力強さにただただ魅了されるのみ。

★★★★☆ 「有限と微小のパン」森博嗣 講談社ノベルズ 10/08
この人の文章は非常に個性的。単語の選び方や文法がユニーク。あくまで記号でしかない言語がさらに抽象化される会話の意図する所は作者にしか理解できないのかもしれません。それでも僕が魅かれるのはその不明瞭になりがちな登場人物の会話が面白いから。 殺人事件である必要もミステリである必要もない。けれどもミステリと云う方法を選んで表現しようとする森助教授の指向が好きなのかもしれません。

★★★★☆ 「ソリトンの悪魔 上下」梅原克文 ソノラマノベルズ 10/07
海中に潜む未知の怪生物との戦い。一言でいってしまうと簡単ですが、それを構成し物語を支える登場人物、テクノロジー、予想しなかった展開に圧倒されるままに気がつくと呆然と余韻に浸っているという久しぶりの完徹本。読んでいると次々に映像が目に浮かんできます。こんな感じじゃないだろうか、と思いながら、とてつもない早さのジェットコースターにのってゴールを待ち望みながらもいつまでもその速さを楽しんでいたいと云う相反する感情に捕えられたりもしました。いやぁ、おもしろかったぁ。

★★★   「東京異聞」小野不由美 新潮社 10/06
世界に入っていけるでこの物語が選んだ文章は少々堅苦しい印象がします。闇夜にあらわれる人魂売り、般若蕎麦、火炎魔人に闇御前。妖しのものどもの存在が許された世界なのか、もっと現実に近い世界なのか物語との距離のとりかたに戸惑いました。もっとはっきり違う世なのだということを強調してくれるとよかったのにな。

★★★★☆ 「魂の駆動体」神林長平 10/05
実に久しぶりに読みましたが見事な神林節に酔いました。魂を震わせるような喜び最近味わっていないなぁ。車がとても愛おしくなる一冊

★★★   「戦争を演じた神々たち」大原まり子 アスペクト 10/02
SF連作短篇。人は何故争うのか。神話、伝承、寓話の手法を用いちょっとずれた所から問いかける。そのずれ加減がSFになる。

★★★   「夢幻戦記4 総司斬月剣 下」栗本薫 ハルキノベルズ 10/01
ゆめまぼろし(夢幻)とうつつ(現)の間をさまよう沖田総司、そして読者。新撰組沖田総司という記号をかりて栗本薫が縦横無尽にSFでミステリで耽美な世界を描き出す。無数に別れた次元、場面ごとに役割分担された人格、人間の多面性と多重人格という栗本薫得意のテーマがここにも。この先、新撰組の史実とどう整合性をとりつつ独自の物語を展開していくのか楽しみ。

★★★★☆ 「タイム・リーパー」大原まり子 早川文庫 9/24
30年未来にタイムスリップした主人公森坂徹を巡り、警察、タイムパトロール、特殊部隊の時間を越えた戦いが始まる。錯綜する時間、交錯する思い、読み手はどの時空に存在するのか。一気に読まされました。

★★★   「日曜の夜は出たくない」倉知淳 東京創元社 9/22
推理ものの連作短篇集です。連作と云うからにはそれなりの仕掛けがあります。注意してないとわからないのですが、最後にきちんと解説してくれるので僕のように注意深い読書が苦手な方には良いでしょう。語り口が作品毎にかわって色々な雰囲気が楽しめます。ところで、全然関係ありませんが、このひと僕の本名と一文字違いです。

★★★   「月の影 影の海 上」小野不由美 講談社X文庫 9/21
十二国記シリーズの最初の一冊。異世界に無理矢理連れてこられ、ここはどこなのか、何故連れてこられたのか、何故戦うのか、何故何故何故と悩み戦う主人公陽子。主人公と同じく読者も何故の連続。下巻が楽しみ。

★★★★☆ 「塗仏の宴 宴の始末」京極夏彦 講談社ノベルズ 9/19
大風呂敷は見事に畳まれ、言葉で京極堂に対抗しうる人物の登場でこのシリーズは新たな局面を迎える。言葉の魔力に圧倒されっぱなしの後始末に出るのは溜息ばかり。個人的には猿呼ばわりでしか登場しない関口くんが非常に哀れ。

★★★★☆ 「ホータン最後の戦い グインサーガ外伝15」栗本薫 早川文庫 9/11
外伝10巻から続いたシルヴィア姫救出の旅も一応完結。最後はきっちりまとめてくれました。今回のシリーズで明らかになった事実や謎、再度登場しそうな人物たちが今後本編にどう絡んでくるのか楽しみ。わがまま娘だけどシルヴィアにも結構いじらしいところあります。

★★★★☆ 「レクイエム・イン・ブルー4 紅の終章」栗本薫 角川ルビ−文庫 8/28
4冊で無事完結した事を感謝。栗本薫はなにかに「取憑かれた」人間を描く事に執念を燃やしているような気がする。これまでの「神の立場」演出家の役目を解かれ役者に専念する事で「突き抜けた」レンの描写は流石。

★★    「星界の戦旗 守るべきもの」森岡浩之 早川文庫 8/21
一遍の物語としての面白さやデティールの細かさの素晴らしさはあるのだが、シリーズを貫く話の大きさだとか深さにかけているような気がする。

★★★★☆ 「朝霧」北村薫 東京創元社 8/21
普段忘れがちな丁寧で美しい日本語の表現、情緒、ニュアンスを扱わせたらこの人の右に出る人はいないだろう。「わたし」がふと手に取ってみたり、パラパラ眺めてみる本がどれもえらい専門的なものだったりするところが少し嫌みな気もするが。

★★    「夢幻戦記3 総司斬月剣 上」栗本薫 ハルキノベルズ 8/3
シリーズ3冊も出てまだ物語が見えてこない所が難。読者としては怒涛の栗本版新撰組が早く読みたいのだが。

★★★★☆ 「赤い激流 グイン・サーガ61」栗本薫 早川文庫 7/8
ゴーラを舞台にしたイシュトヴァーンの怒涛の征服編とパロのナリス−ヴァレリウスの叛乱陰謀編の同時進行はグイン帰還前の中原の混沌をさらに押し進める。イシュトの冷血王への道のりは着々と進行しファンとしては彼の覇道の行き着く先を早く見たくもあるが、それを手に入れた後のイシュトを思うと哀しくもある今日この頃。

★★★★☆ 「数奇にして模型」森博嗣 講談社ノベルズ 7/5
事件よりも犀川助教授と西之園萌絵の関係変化に興味多し。一見、普通の顔をつけた人々が独自の価値観やベクトルを大っぴらに主張できる場に居合わせるのはカルチャーショックだろうな。模型作りは僕も好きだが、僕の模型には主義、主張はないよなぁ。多分。

★★    「パスワードは、ひ・み・つ−パソコン通信探偵団事件ノート−」松原秀行 講談社青い鳥文庫 7/3
シリーズ第二作。今回は「暗号」がキーワード。「ダイ・ハード3」でも類似問題が出題された。「4号マスと9号マスを使って7号の水をはかれ」と云う問題。全体に物足りなさが多い。小学校上級向けだから食い足りないだけなのだろうか?   
★★    「パスワードのおくりもの−パソコン通信探偵団事件ノート2−」松原秀行 講談社青い鳥文庫 7/1
パソコン通信の仲間でミニ探偵団のメンバーになった主人公。メンバー同士で問題を出し合ったいただけの探偵団が現実の事件でも活躍!?シリーズ第一作。登場人物があまり生き生きしていない気がする。クイズ問題に終止しているだけのような。

★★★   「人形はこたつで推理する」我孫子武丸 講談社文庫 6/27
腹話術師とその操る人形が探偵役を勤める短篇集です。 腹話術師の操る人形と腹話術師のコンビが主人公と云われても、1人の人間が演じているのだからコンビにならない。が、きちんとコンビを組んで活躍するのです。読了してほのぼのした気分になれる一冊です。
★★★★  「平成お徒歩日記」宮部みゆき 新潮社 6/27
現代に残る江戸時代の道を歩いてみようじゃないかという内容で時代劇が好きな人にはたまりまへん。赤穂浪士の討ち入り後歩いた道のりなど。読み終わった後本所深川近辺うろつきました。普通に歩いているただの道にも歴史があるのだと感じたものです。
★★★☆  「バイバイスクール−学校の七不思議事件−」はやみねかおる 講談社青い鳥文庫 6/30
廃校になる村の小学校で夏休みに起こる七不思議。最後の校長先生の気持ちに同感。忘れちゃいけない気持ちって絶対にある。読みおえた後ふんわり優しい気分になれる大人も子どもも楽しい一冊。

★★★☆  「技巧館のかぞえ唄−名探偵夢水清四郎事件ノート−」はやみねかおる 講談社青い鳥文庫 6/30
夢水シリーズ第6弾。見立て殺人に作中作、事件は夢か現実か。「うつし夜は夢、夜の夢こそまこと」という言葉を思い出す。あと何回か読まないと「夢の中の失楽」ちゃんと理解できないと思われます。ぱっと切り替わって第3部の赤ちゃん誘拐事件の教授の優しくも厳しい一面に同感。でも3部だけ別物じゃなくてこの一冊で何か仕掛けてる気がするんだけどなぁ。僕にはわかりません。

★★★   「踊る夜光怪人−名探偵夢水清四郎事件ノート−」はやみねかおる 講談社青い鳥文庫 6/29
夢水シリーズ第5弾。夜光怪人の謎よりも登場人物亜衣とレーチの仲が今後どうなっていくかにぼくは興味津々です。このシリーズの好きなところ、「名探偵は、謎を解くだけが仕事じゃない。みんなが笑顔になれるような解決をしなくちゃいけないってこと。」 名言ですね。

★★★★  「魔女の隠れ里−名探偵夢水清四郎事件ノート−」はやみねかおる 講談社青い鳥文庫 6/26
夢水シリーズ第4弾。教授が雑誌者の企画でミステリーツアーに出かけ方々で謎を解きあかします。謎よりも教授が何を食べたがるか、どんな反応をするか考えながら読んでいく方が楽しめるかも。

★★★★☆ 「消える総生島−名探偵夢水清四郎事件ノート−」はやみねかおる 講談社青い鳥文庫 6/26
夢水シリーズ第3弾。離れ小島に取り残された3姉妹と教授を含む映画のロケ隊。人が消え、山が消え、島が消え・・・大掛かりなトリックは見破った時の喜びもひとしお。映画に対する情熱が大学時代の人形劇を作っていた頃を思い出させ、つかの間懐かしい気持ちに。

★★★★☆ 「亡霊は夜歩く−名探偵夢水清四郎事件ノート−」はやみねかおる 講談社青い鳥文庫 6/25
夢水シリーズ第2弾。その後の名脇役レーチ君が初登場します。はやみねかおるの文章は何故か郷愁だとか昔の夢だとか忘れていた思い出を呼び戻す作用があるような気がします。「そして5人がいなくなる」に引き続き読んでそう思いました。

★★★★★ 「そして五人がいなくなる−名探偵夢水清四郎事件ノート−」はやみねかおる 講談社青い鳥文庫 6/25
三つ子の名前があい、まい、みいとつけるあたりのセンスから僕好み。元気で可愛い三つ子と彼女等の家の隣に越して来た生活力のない名探偵の物語。 全ての謎の答えが分かっていて何もしなかった夢水探偵格が好良いですね。楽しかった夏休みがほのかな郷愁と共に思い出された1冊。はまりました。



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