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 読書帳 
1998年 日本人 /翻訳
1999年 日本人 /翻訳
2000年 最近読んだ本

99年に読んだ本 日本人作家

★★★☆  「わが赴くは蒼き大地」田中光二 ハルキ文庫99/12/29

★★★☆  「結晶星団」小松左京 ハルキ文庫99/12/28

★★★   「殺戮のための超・絶・技・巧 バーミリオンのネコ」竹本健治 ハルキ文庫99/12/24

★★★☆  「燃える傾斜」眉村卓 ハルキ文庫99/12/21

★★★   「辺境五三二〇年」三瀬龍 ハルキ文庫99/12/20

★★★★☆ 「時の顔」小松左京 ハルキ文庫99/12/16

★★★   「見知らぬ明日」小松左京 ハルキ文庫99/12/14

★★☆   「ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕」上遠野浩平 電撃文庫99/12/10

★★★★☆ 「修羅 グイン・サーガ69」栗本薫 早川文庫99/12/9

★★★★  「夕ばえ作戦」光瀬龍 ハルキ文庫99/12/4

★★★☆  「夢幻戦記8 総司西征譜 下」栗本薫 ハルキノベルズ99/12/3

★★★   「夢幻戦記7 総司西征譜 上」栗本薫 ハルキノベルズ99/12/2

★★★   「たそがれに還る」光瀬龍 ハルキ文庫99/11/30

★★☆   「時空の旅人 のっとられたスクールバス」眉村卓 ハルキ文庫99/11/25.29.30

★     「カムナビ 上下」梅原克文 角川書店99/11/23.24

★★★★  「マイナス・ゼロ」広瀬正 集英社文庫99/11/19

★★★★☆ 「百器徒然袋 雨」京極夏彦 講談社ノベルズ99/11/18

★★★★  「男を捜せ」小松左京 ハルキ文庫99/11/17

★★★★  「ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師」上遠野浩平 電撃文庫99/11/17

★★☆   「ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王」上遠野浩平 電撃文庫99/11/16

★★★☆  「ブギーポップ・イン・ザ・ミラー 「パンドラ」」」上遠野浩平 電撃文庫99/11/15

★★★   「ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part1.Part2」上遠野浩平 電撃文庫99/11/13.14

★★★★  「ブギーポップは笑わない」上遠野浩平 電撃文庫99/11/12

★★★★ 「農協月へ行く」筒井康隆 角川文庫99/11/11

★★★★☆ 「豹頭将軍の帰還 グイン・サーが68」栗本薫 早川文庫99/11/10

★☆    「エリコ」谷甲州 早川書房99/11/2
道具立ては面白いんだけど、全部不完全燃焼。

★★★   「喪われた都市の記憶 上下」光瀬龍 ハルキ文庫99/10/28.29
宇宙と時間の壮大で硬質な物語。ちょっと難しくてようわかりませんでした。また読みたい作品です。

★★    「閉ざされた時間割」眉村卓 ハルキ文庫99/10/22
ジュブナイル中編が2編。あまりに型にはまりすぎてないかなぁ。そうそう、こういうの読んだ読んだという感じのお話。

★★★☆  「さよならジュピター 上下」小松左京 ハルキ文庫99/10/20.22
題名の通り太陽系から木星がなくなってしまう。物理やら力学やら分からない技術ばかりで理解できない描写が多いんだけどそれが分からないからこそリアリティがあるようで面白く読めた。一応ちゃんと落ちがついているしね。

★★☆   「首都消失 上下」小松左京 ハルキ文庫99/10/18.19
ある朝突然、東京を中心に半径30キロ圏内が謎の雲におおわれてしまう。日本運営の中枢のほとんどが厚い雲の中。連絡が閉ざされ後に残された人々は「ニホン」という国を建て直そうとし、雲の正体をなんとか知ろうとする。外交、軍事ルートからのプレッシャーに「ニホン」はどう動く。首都がなくなったら一体どうなっちゃうの?という設定は凄く面白いんだけど、その状況をひたすらシュミレートしていくのはちょっとつらい。ラストも唐突。やっぱり収拾はつけなくちゃ。

★★★★  「柳生十兵衛死す 上下」山田風太郎 小学館文庫99/10/16.17
天下無双の剣の達人柳生十兵衛が何者かに殺された。それも潰れたはずの目を見開いて!能「世阿弥」の舞いにともなわれて、世阿弥を演じる金春竹阿弥は自らの先祖、室町時代に生きた世阿弥に、慶安の柳生十兵衛三厳はその人を因んで名付けられたと云う、室町時代の柳生十兵衛満厳と入れ代わる。250年の過去と未来で起こる大剣劇。果たして十兵衛を殺したのは誰か。いかにも伝奇小説、いかにも山田風太郎ならではの荒唐無稽な夢物語。2人の十兵衛の圧倒的な強さが憎たらしいくらいに面白い。

★★    「陰陽寮 弐 怨霊篇」富樫倫太郎 徳間ノベルズ99/10/15
清少納言に使える鈴虫が藤原冬仲という公達に捨てられその怨みから生霊と化して冬仲を苦しめてしまう。鈴虫に同情的な杏奈は彼女を助けようと安倍晴明を頼る。事情が分って来るに連れ単に鈴虫が生霊になっているだけではない事が分って来る・・・。こんなにページを費やす必要はないであろう物語。 前作と同時進行で起こっていた事件だけに、前作とのからみが出て来る場面は割と面白いのだが、それにしてはどれもあっさりと流されてしまい勿体無い。前作と同じく全体として冗長さを感じるのを禁じ得ない。

★★    「陰陽寮 壱 安倍晴明 篇」富樫倫太郎 徳間ノベルズ99/10/14
疫病が猛威をふるい、九州からは謎の軍隊が攻めてきたと云う知らせが来る。前関白の息子藤原伊周とその叔父、藤原道長との間で次の関白への政権闘争を道長の意を受けた安倍晴明と伊周側の蘆屋道鬼が方術合戦を繰り広げる・・・。晴明モノとしては新しい今作。この晴明、陰陽師というよりは西洋の魔術師のよう。不死身らしい青い目の異人さん達は出てくるし(さまよえるオランダ人か?)徐福なんてしろもんまで出てきちゃうなんでもありのスゲー話し。再読はしないだろうけど、冗長でした。

★★★★  「夜の果ての町」朝松健 光文社99/10/5
アクションホラー。タンゴの暗く妖しく哀しい響きにのった、甘美で危険な物語。しびれますぜ。

★★★   「美貌の帷(とばり) 建築探偵桜井京介の事件簿」篠田真由美 講談社ノベルズ99/10/2
鹿鳴館の写真をこの小説で初めて見ました。以上(苦笑)

★★☆   「翡翠の城 建築探偵桜井京介の事件簿」篠田真由美 講談社ノベルズ99/10/1
物語の中心となる建築物、碧水閣(へきすいかく)がたつ立地は素敵なのだが。蒼クンのキャラクターが好きですな。

★★★☆  「こちらニッポン・・・」小松左京 ハルキ文庫99/9/25
立派なサバイバル小説で面白いのだけど結構唐突。

★★    「ゴルディアスの結び目」小松左京 ハルキ文庫99/9/23
まん中2編は面白く読めたが、頭と最後の話は難しくてようけわかりまへんでしたわ。

★★★   「謎のギャラリー 特別室 最後の部屋」北村薫編 マガジンハウス99/9/17
謎のギャラリーに取り上げられなかったものの、北村薫お気に入りの短編アンソロジー第4弾。これでおしまい。収録作品は以下のとおり。
「四つの文字」 林房雄
四文字の意味が良く分からないけど面白かったなぁ。
「埃だらけの抽斗」 ハリィ・ミューヘイム
ドキドキしながら読んで読了後すっきり爽やか。してやったりと云う感じ。
「かくれんぼう」 西村玲子
挿し絵こみでちょっとこわい話。でも書けそうで書けないんだよね。こういうお話って。
「絶壁」 城昌幸
奇妙な印象を与えられる話。たまぁに読み直すとその奇妙さが際立つかも。
「真田風雲録」 福田善之
伝法な語り口調が読みやすい。登場人物が皆親しみやすくて、あっという間に読んでしまった。これを読まないのは勿体無いと北村薫が云うのも納得。

★★★☆  「謎のギャラリー 特別室3」北村薫編 マガジンハウス99/9/16
謎のギャラリーに取り上げられなかったものの、北村薫お気に入りの短編アンソロジー第3弾。収録作品は以下のとおり。
「大人の絵本」 宇野千代
奇妙な感じは良く分かるのだけど・・・
「夏の花火と私の死体」 乙一
大傑作。これを読むために買っても惜しくないくらい。
「定期巡礼」 ジェイムズ・B・ヘンドリクス
落とし所を心得て壺にはまる感じ。
「猫じゃ猫じゃ」 古銭信二
どんでん返しが読めそで読めないあたりがみそ
「これが人生だ」 シャーリー・ジャクソン
郷愁をかき立てられます


★★★★  「謎のギャラリー 特別室2」北村薫編 マガジンハウス99/9/13
謎のギャラリーに取り上げられなかったものの、北村薫お気に入りの短編アンソロジー第2弾。収録作品は以下のとおり。
「私のノアの箱舟」 ゴフスタイン 落合恵子訳
良いなぁ。その一言のみ。
「光と影」 ソログープ 中山省三郎訳
訳の文体もあわせて壊れていく感じがこわい。
「死者のポケットの中には」 ジャック・フィニイ 福島正実訳
やばい、やばいと思わせて実は、がうまい。
「二十六階の恐怖」 ドナルド・ホーニング 久里瀬いと訳
落ちが見事
「親指魚」 山下明生
これはこわいよ。
「お父ちゃん似」 ブライアン・オサリバン 高橋秦邦訳
印象は薄かった
「狐になった夫人」 ガーネット 井上宗次訳
壊れていくんだけど、すでにファンタジーになっちゃっているので違和感がないんだね。きっと。

★★★★☆ 「謎のギャラリー 特別室」北村薫編 マガジンハウス99/9/10
謎のギャラリーに取り上げられた短編のアンソロジー収録作品は以下のとおり。
「遊びの時間は終わらない」 都井邦彦
1時間物のドラマにして欲しい!
「俄あれ」 里美弓享
何が人の心を動かしてしまうか分からないというお話か?
「猫の話」 梅崎春生
は、はかないねぇ
「なにもないねこ」 別所実
哀しいんだけどあったかい
「チャイナ・ファンタジー巨きた蛤、家の怪、寒い日」 南伸坊
良く分からない
「ねずみ狩り」 ヘンリィ・カットナー 高梨正伸訳
あんまりこわそうじゃなかったなぁ
「煙の環」 クレイグ・ライス増田武訳
変?
「ナツメグの味」 ジョン・コリア 矢野浩三郎訳
結構笑えるこわいけど
「やさしいお願い」 樹下太郎
最後の一行が強烈。急がずゆぅっくり読むとなお効果的でしょう
「歌の作り方」 阪田寛夫
学級会の風景を思い出しちゃうね。
「獅子の爪」 フランソワ・コッペ 内藤濯訳
せつないようなうれしいような
「エリナーの肖像」 井上勇訳
ゾクゾクして読みました


★★★★  「謎のギャラリー」北村薫 マガジンハウス99/9/9


★★★★☆ 「蜃気楼の少女 グイン・サーガ外伝16」栗本薫 早川文庫99/9/8
セムとラゴンとの再会劇に感動。

★★★   「人形式モナリザ」森博嗣 講談社ノベルズ99/9/6
新シリーズ第2弾。うーむ。

★★★★★ 「巷説百物語」京極夏彦 角川書店99/9/4
「怪」に連載されていた短編をまとめた作品集。読むべし

★★★★  「邪神帝国」朝松健 早川文庫99/9/3
ナチス・クトゥルー神話短編集

★★★   「覆面作家」折原一 講談社文庫99/9/2


★★☆   「法月綸太郎の新冒険」法月綸太郎講談社ノベルズ99/9/2


★★☆   「QED 六歌仙の暗号」高田崇史 講談社ノベルズ99/8/20
関係者の変死が続き七福神に関する研究が禁止された明邦大学。七福神の呪いといわれる事件で兄を無くした斎藤貴子は、謎を解くため七福神を卒業論文のテーマにする。大学OBの棚旗奈々と桑原崇の二人に助っ人を頼み、京都の古刹をめぐり、七福神の存在にまつわる秘密と六歌仙の歌に秘められた暗号と隠された意味を見出す! 七福神と六歌仙の関連付けの解釈には脱帽。面白いかった。がかたやそれと現実の事件がどう結びつくかと云う部分でなんだかお手軽な、印象を受けた。六歌仙の暗号の解釈を読むためだけでも面白い一冊。

★☆    「頭蓋骨の中の楽園」浦賀和宏 講談社ノベルズ99/8/19
美人の女子大生の首なし死体が、大学の構内で発見される。彼女に好意を寄せていたクラスメイトの穂波は友人とともに、事件の謎を追うが、首なし事件はさらに続く。笑わない男安藤直樹が最後に謎を解き明かす。使用語彙が単調で、わかりやすいようなわかりにくいような文章が続き結構冗長。美人、クール、寝たいの連発には参りましたわ。


★★★★★ 「ハサミ男」殊能将之 講談社ノベルズ99/8/14
第13回メフィスト賞受賞作。主人公は「ハサミ男」と命名されたシリアルキラー。アルバイト先の教育関係の出版社の内部名簿から選んだ女子高生を殺害し、ハサミを死体の喉に深々と突き立てた過去二件の犯行の手口からそう名付けられた。土曜日には習慣的に自殺を図るがいつも死ねない。そんなハサミ男が三番目の被害者として選んだのは、目黒に住む女子高生、樽宮由紀子。殺害の準備は着々と進む。が、由紀子は別な誰かに殺されてしまった。その喉には深々とハサミが突き刺さっている。模倣犯の仕業だ。しかも現場近くで待ち伏せていたハサミ男は、あろうことか、事件の第一発見者になってしまう。気が進まぬまま真犯人を探す羽目になるハサミ男。果たして真犯人は誰か。

ものすごく久しぶりに端正でセンスの良い文章を読んだ気がする。随所に見せるユーモアや伏線も見事。素直に読んで見事に引っかかってしまった。が、この作品の価値はそのミステリ的なネタにあるわけではなく、冷徹に物語を推し進めていく作者の文章力にある。
★★★★★ 「風の挽歌 グインサーガ67」栗本薫 早川文庫99/8/5

★★★   「ギヤマン壷の謎 −名探偵夢水清志郎事件ノート外伝」はやみねかおる 講談社青い鳥文庫99/8/4

★★★★  「タナトス・ゲーム」栗本薫 講談社99/7/26

★★★☆  「グッドラック 戦闘妖精雪風」神林長平 早川書房99/7/26

★★★★☆ 「百鬼夜行・陰」京極夏彦 講談社ノベルズ99/7/19

★★☆   「グインサーガ・ハンドブック2」栗本薫 編 早川文庫99/7/16

★★★★☆ 「屍鬼 上下」小野不由美 新潮社99/7/1

★★★★★ 「レダ 1.2.3」栗本薫 早川文庫99/6/23

★★★   「そして2人だけになった」森博嗣 新潮社99/6/21

★★★☆  「黒太子の秘密 グインサーガ66」栗本薫 早川文庫99/6/10

★★★   「国境の南、太陽の西」村上春樹 講談社 99/5/27

★★★   「地下街の雨」宮部みゆき 集英社 99/5/27

★★★   「魔術はささやく」宮部みゆき 新潮社 99/5/25

★★☆   「ダブルキャスト」高畑京一朗 メディアワークス99/5/24

★★★★  「六道ヶ辻 墨染の桜」栗本薫 角川書店 99/5/19

★★★★☆ 「蒲生邸事件」宮部みゆき  99/5/11

★★    「霧越邸殺人事件」綾辻行人 新潮社 99/5/11
凝っているのはわかるのですが・・・。

★★★☆  「黒猫の三角」森博嗣 講談社ノベルズ 99/5/10
新シリーズ第一弾。ぼろアパートに住む奇妙な住民と豪華邸宅に居候している科学者親子と執事。妙に一般的な枠からはみ出した人物たちの日常と非日常。そもそもわれわれの想像できる範疇を超えた個性ばかりなので彼らの日常からしてすでにファンタジー。あいかわらずの森節が堪能できました。

★★    「朱色の研究」有栖川有栖   99/4/2
作家有栖川有栖シリーズの一冊。主人公は同姓同名だが大学生有栖シリーズとは全く別人28号という設定らしいです。

★★★   「双頭の悪魔」有栖川有栖 創元文庫 99/4/21
大学生有栖川有栖シリーズ第3弾。シリーズものの常で主要キャラクターはそこそこ魅力的なのだが、その他の人物やおぜん立てがどうも気分にあわなかった。しばらくして再読すればその時の気分でもう少し面白くもなるだろうけれど。

★★★★☆ 「有限と微小のパン」森博嗣 講談社ノベルズ 99/4/16
犀川と萌絵のみならずキャラクタ同士の会話が冴え渡る。本気なのかジョークなのかわからないあたりが面白い。

★★    「誰彼(たそがれ)」法月綸太郎 講談社ノベルズ99/4/9
意図的なのか非常に面白みの無い文章だったなぁ。そんな会話どこの親子がしてるんだと突っ込みたくなった事数しれず。

★★★★☆ 「鷹とイリス」栗本薫 早川文庫 99/4/8
イシュトの国盗りも一段落。ナリスとヴァレリウスの策謀がどうなっていくか。スカールまでもが復活しレムスの物語に占める役割も見えてきた。グインはいつ帰ってくる?

★★★   「夢幻戦記6 総司無幻行 下」栗本薫 講談社ノベルズ99/4/1
総司の自分探しの旅は少し落ち着いて物語の風呂敷も十分広がってきた。でもこれ新撰組をやるんだよね。どう着陸するんだろ。常用漢字のひらがな化が特に目立ってちょっと疲れた。

★★★   「数奇にして模型」森博嗣 講談社ノベルズ 99/3/31

★★★   「今はもうない」森博嗣 講談社ノベルズ 99/3/30

★★★★   「夏のレプリカ」森博嗣 講談社ノベルズ 99/3/29

★★★   「幻惑の死と使途」森博嗣 講談社ノベルズ 99/3/27
犀川助教授と西之園萌絵のシリーズも後半戦スタート。しょっぱなから犀川先生は振り回されています。名前についての考察、わかるようなわからないような面白さ。

★★★   「まどろみ消去」森博嗣 講談社ノベルズ 99/3/24
短篇集。作家森博嗣の頭の中の引き出しからいくつか取り出した、エッセンス。この人の会話は面白い。ひとつの言葉に込められた意味あいというか思いと云うか、詩的な言葉の選び方が、様々な読みが可能にしているのかもしれないですね。

★★★★☆ 「封印再度」森博嗣 講談社ノベルズ 99/3/23
無我の匣(むがのはこ)と天地の瓢(てんちのこひょう)の種明かしにびっくりさせられるがこの話のキモはここにはない。周章狼狽する犀川先生がなんだか可愛らしいと思う読者は多いはず。ナンセンスギャグも冴えわたる傑作。

★★★   「詩的私的ジャック」森博嗣 講談社ノベルズ 99/3/20
事件の事よりも建築学科生の様子や犀川助教授と西之園萌絵の関係の変化の方が面白い。日常の中に垣間見える非日常の方が自然という事か。

★★★☆  「笑わない数学者」森博嗣 講談社ノベルズ 99/3/19
プラネタリウムのトリックはすぐに分かったけど。10、10、4、4も分かった。そこどまり。7、7、3、3もビリヤードの問題も解けないや。考えてはいるのだけれど。もっと脳みそを捻らないとだめかしらん。

★★★★  「冷たい密室と博士たち」森博嗣 講談社ノベルズ99/3/18
冒頭の出題者の能力の方が問われているのだ、というのに目からウロコ。喜多助教授初登場。彼の部屋の乱雑さになんだか共感してしまうな。

★★★★  「森博嗣のミステリィ工作室」森博嗣 メディアファクトリー99/3/17
ミステリ作家森博嗣の人物を捉えようという本。ミステリ百選、作品にはついていなかったあとがき、仕事、趣味、日常・・・。多面的に独りの人物を描き出そうとして面白い。WWWサイト以上の情報もあったし、コジマケン氏の装幀も素敵。

★★★★☆ 「すべてがFになる」森博嗣 講談社ノベルズ 99/3/16
天才プログラマとの対話、大学人の日常と殺人、ありふれた日常から幾分離れた生活。シンプルでスタイリッシュな物語。

★★★☆  「11枚のとらんぷ」泡坂妻夫 角川文庫 99/3/10
たくさん紹介されるマジックが読んでいて想像できて楽しい。そのマジックの数々が伏線になって最後に見事に結びつく。

★★☆   「有栖の乱読」有栖川有栖 メディアファクトリー99/3/10
ミステリ作家有栖川有栖の読書遍歴、彼の選ぶミステリ100選、自作解説の3部からなる。ジュブナイルの乱歩の少年探偵シリーズやルパン、ホームズものを夢中に読んだと云うような記述に自分の少年時代を思い出したりして。

★☆    「シンプル・レッド」竹内義和 ぶんか社 99/3/9
狂気のアニメ監督と孤島で二人きりのアフレコすることになったアイドル声優。彼女の運命やいかに。シチュエーションとしては十分怖いんだけど展開が怖くないんだよな。

★★☆   「マジックミラー」有栖川有栖 講談社文庫 99/3/5
鏡を覗き込む時は御用心。マジックミラーの向こう側には誰がいるのか分からない。

★★★   「黒猫館の殺人」綾辻行人 講談社文庫 99/3/4
これまでの「館」とは少し雰囲気が違う。途中で珍しくわかったので気分の良い読了感。ぼかぁ単純なのだ。

★★★★  「時計館の殺人」綾辻行人 講談社文庫 99/3/3
楽しい時は早く、辛い時間は長く感じる。狂気への道を踏み出せなかった者をこそ哀れと云うべきか。

★★★☆   「人形館の殺人」綾辻行人 講談社文庫 99/3/2
ふと記憶が甦ってくる、頭の中を一瞬イメージがよぎる。そんな描写に引っ張られ、気がつくと物語の中にどっぷり浸かっている。

★★★  「水車館の殺人」綾辻行人 講談社文庫 99/3/2
記念すべき日の出来ごとを、現在、過去と行き来するうちにだんだんと作者の企みにはまっていく。

★★★★☆ 「異邦の騎士」島田荘司 講談社文庫 99/3/2
完全改訂版だとか。どこがどう変わったかなんて分からないが、これが良い話である事にかわりはない。ラストシーンに圧倒的に押し寄せてくる一枚の写真のようなイメージと再会するためにきっとこの先僕は何回でも読んでしまうのだろうな。

★★★   「御手洗潔のメロディ」島田荘司 講談社 99/3/1
4つの中編からなる作品集。2作目「SIVAD SELIM」が最近JAZZにはまっている僕には一番良い。「演奏」の描写がとても奇麗。

★★★   「新・忠臣蔵 7巻」舟橋聖一 文春文庫 99/2/23

★★★   「新・忠臣蔵 6巻」舟橋聖一 文春文庫 99/2/22

★★☆   「おもしろ砂絵」都筑道夫 光文社時代文庫 99/2/22

★★★   「新・忠臣蔵 5巻」舟橋聖一 文春文庫 99/2/19

★★★   「新・忠臣蔵 4巻」舟橋聖一 文春文庫 99/2/19

★★★   「イコン」今野敏 講談社文庫 99/2/18
パソコン通信が物語のなかで割合おおきな役割を持った作品。文字のみのコミュニケーションであるがゆえに自分の望むキャラクターに変身できる。交流している相手の顔が見えない恐ろしさが時代を先取りしていたかも。

★★    「あくむ」井上夢人 集英社文庫 99/2/17

★★★   「異人たちの館」折原一 新潮文庫 99/2/16

★★★   「新・忠臣蔵 3巻」舟橋聖一 文春文庫 99/2/15

★★★   「新・忠臣蔵 2巻」舟橋聖一 文春文庫 99/2/13

★★☆   「眠れぬ夜の殺人」岡嶋二人 講談社文庫 99/2/13

★★★   「らせん」鈴木光司 角川ホラー文庫 99/2/12

★★★☆  「リング」鈴木光司 角川ホラー文庫 99/2/12

★★★   「新・忠臣蔵 1巻」舟橋聖一 文春文庫 99/2/11
今年のNHK大河ドラマ「元禄撩乱」の原作。ドラマを見ていると沢山いる登場人物も混乱しなくて良いです。忠臣蔵物を読むのは初めてですが楽しく読んでいけそう。

★★★★★ 「ゴーラの僭王」栗本薫 早川文庫 99/2/10
いよいよやってきたこのタイトル。イシュトヴァーンサーガも大きなクライマックス。四話は読んでいて鳥肌たちました。グインサーガもイシュトサーガもまだまだ続きますが。読了後余韻にしばし浸ってここまでの長かった話を思い出したりして。

★★    「幻想運河」有栖川有栖 実業之日本社 99/2/8

★★☆   「ダレカガナカニイル・・・」井上夢人 新潮文庫99/2/7

★★★★☆ 「パラサイト・イブ」瀬名秀明 角川書店 99/2/5
こういうのもホラーって云うんだ。ジャンルはさておき無我夢中の2時間は保証。

★★★   「玄い女神 建築探偵桜井京介の事件簿」篠原真由美 講談社ノベルズ99/2/5

★★★☆  「未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿」篠原真由美 講談社ノベルズ99/2/5

★★★☆  「迷路館の殺人」綾辻行人 講談社ノベルズ 99/2/4

★★★★  「クラインの壺」岡嶋二人 新潮文庫 99/2/4

★★★☆  「海のある奈良に死す」有栖川有栖 角川文庫 99/2/3

★★☆   「ロシア紅茶の謎」有栖川有栖 講談社文庫 99/2/2

★★★★  「十角館の殺人」綾辻行人 講談社文庫 99/2/1

★★★☆  「46番目の密室」有栖川有栖 講談社文庫 99/2/1

★★★☆  「孤島パズル」有栖川有栖 創元推理文庫 99/2/1

★★★★  「月光ゲーム Yの悲劇’88」有栖川有栖 創元推理文庫99/1/29
悲劇なのだが読後、清涼感を感じた。作者と同名の主人公をはじめ人物が魅力的。

★★★   「屍の王」牧野修庫 ぶんか社 99/1/28
皮膚の下で未知のものがぞわぞわとうごめく生理的な気色悪さ、怖さを感じた。映像が目に浮かぶ描写が多く、気持ち悪さを助長する。もう一度読みたいとはしばらく思えないだろうが楽しめた。

★★★   「夏と冬の奏鳴曲」麻耶雄嵩 講談社文庫 99/1/26
美術理論はほとんど斜め読みしてしまったので本当の面白さを感じる事は出来なかったかもしれないが、ラストのどんでん返しにはびっくり。

★★★★  「時の潮」栗本薫 早川文庫 99/1/14
長い空白を経てアルゴスの黒太子スカールが再登場。イシュトのゴーラ盗りとナリスの反逆、それにキタイの野望とノスフェラスからの唯一の生き残りスカールがからまり物語は大きくうねる。

★★★   「地球儀のスライス」森博嗣 講談社ノベルズ 99/1/9
短篇集第2弾。この人の文章は好きだ。がこの人の短篇が、好みなのか好みでないのかは自分でも良く分からない。だから読んでしまうのかもしれない。長篇とは違う魅力がある。

★★★★★ 「魍魎の匣」京極夏彦 講談社ノベルズ 99/1/7
「みっしり」「ほう」ひとつの言葉にこれほど豊富なイメージを凝縮する事ができるのかと感嘆。何度読んでもラスト近くは鳥肌たちっぱなし。京極夏彦の最高傑作だと僕は思う。

★★★★  「姑獲鳥の夏」京極夏彦 講談社ノベルズ 99/1/4
語りべが歪んでいるのだから読者も彼と同じく憑物を落とされ驚愕のラストを迎える羽目に陥る。「この世に不思議なものなど何もない」事を信じたくなる。


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