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ストレートパーマの歴史


ストレートパーマの歴史は、コールドパーマ剤に小麦粉を混ぜてパーマ落としに使用したことに始まります、アクリルのパネルに、毛流を整えるように毛髪をはり付けるパネル技法、熱風でブローする事でストレートにする技法、コームやストレーナーを用いて毛髪を伸ばすコーミング技法等を経て、現在は高温アイロンの熱を毛髪に作用させる技法が主流です(ブロー法と併用することもあります)

ストレートパーマ年表

年代 市場 技法
1970 コールド剤に小麦粉を配合して
パーマ落としとして使用
小麦粉
1975 クリーム状パーマ剤登場
1980 パネルブーム
第一次ストレートブーム 板(アクリル)パネル販売
(1981)
パネル技法
1985 第3回
「パーマネントウェーブ用材基準」改訂
「縮毛矯正剤」が製品区分として加わる
同時に事実上パネルが禁止となる(1985)
ブロー技法 パネル&小麦粉
パネル&コーミング
1990 クリーム状ストレートブーム
第二次ストレートブーム パーマ剤の出荷量、過去最高を記録(1992)
「パーマネントウェーブ用剤基準」廃止
同時に「パーマネントウェーブ用材製造承認基準」が
出される(1992)
コーミング技法 ドライヤー
丸型アイロン
(60℃)
平型アイロン
(60℃)
1995 高温アイロンブーム
第三次ストレートブーム 「PL法(製造物責任)法」施行(1997) 高温アイロン技法 オイルアイロン
蒸気アイロン
ストレーナー
ビックカーラー
スチーマー
コーム
2000 基準改正
「高温アイロンを使用する加温2浴式縮毛矯正剤」
が製品区分に加わる(1999)

「高温アイロンを使用するコールド2浴式縮毛矯正剤」
が加わる(2000)

「化粧品基準」施行(2001)

「還元剤を配合した化粧品のヘアセット料に関する
自主基準」の制定(2002)
高温アイロン


ストレートパーマ?縮毛矯正?

ストレートパーマと縮毛矯正の区分はかなり曖昧です、サロンによって判断もまちまちです、これはこの業界にこれがストレートパーマでこれが縮毛矯正だと言う基準がないからなんです、ストレートパーマも通常のパーマと同じでシスチン結合を切断、再結合し、まっすぐに固定します。イオン(塩)結合も同様です、パーマとの違いはロッドを使用する代わりにパネルを使用するか(現在は使用禁止)、ストレーナーやコーミング等でまっすぐにすることだけです、曲がった毛をまっすぐに伸ばす、この作業はウェーブを求める作業とまったく同じです、最近ではストレートパーマをパーマ落としという位置づけのサロンもあります(当店もそうです)、当店では元々直毛の方がパーマをかけていて、パーマを落とす等の技術をストレートパーマ、熱を使って伸ばすのを縮毛矯正と位置づけてます、薬液により結合を切断、再結合するという原理は共通する部分がありますが大きな違いは熱を加えるか加えないかです。

※以前のHPで縮毛矯正=加水分解だという誤解をまねく書き方をしてしまい指摘を受けました、説明すると長くなるんですが、ある掲示板で返信した内容をここに載せておきます(ちょっと酔ってる時の文章なので不快な表現はお許しください)

矯正が加水分解っていうところが、理解できないんですが、どちらの薬剤を使用した場合に加水分解が行われるのでしょうか?

・・・ん?
矯正は加水分解ではないです・・・
どこかでそんな説明してましたっけ自分のHPかな?
少々の加水分解もしてますよって言う意味で使ったんだと思う、語弊があるので説明が難しいんですが加水分解って色んなとこで使いますよね、学校では水溶液中のイオンが水と反応するとかって習います、塩が水と反応して酸と塩基に分解する反応です、もっと詳しく言うとアニオン(弱酸)またはカチオン(弱塩基)を含む塩を水に溶かすと一部が水と反応して、水素イオンや水酸化物イオンを生成します
重縮合体が単量体に分解する反応は多糖類の加水分解という言い方をします、ダイエットでは脂肪は加水分解によってのみ遊離脂肪酸とグリセロールに分かれると言う使い方もします、もう一つ(しつこいって)身近なとこで石鹸は脂肪酸とグリセリンがつながった油脂をアルカリで加水分解すると出来るという使い方をします、僕が言ってる加水分解はアルカリと熱によりたんぱく質を分解することって使ってると思うんですけど(薬液による加水分解ではありません)これ自体だけを考えてしまうと髪にとって悪いし、たんぱく変性おこして髪が御陀仏とか言ってるサイトもありますし・・・
間違えではないんだけど・・ん〜なんて言ったらいいんだろうたんぱく質は80℃(90℃と説明してるとこもある)以上でたんぱく変性が起きるのは解ってると思いますつまり、つまりアイロンなど熱を使う以上必ず起こるんです、少しかたくさんかの違いで、たくさん起きると2度とパーマやカラーが出来なくなったり、棒状にツンツンになったりします、但し少々の熱による加水分解なら保水性があり、水分を与えると水分による艶としっとり感が得られというメリットもあります、この事は僕もアイロンパーマ(理容の)講師だったときに先生に教わったことで僕自身が実際研究室で実験したわけでは無いです、矯正に関しては奥が深くまだまだ勉強不足だと思ってます、仲間内で矯正の情報交換してる人たちもそれぞれ師事してる先生によって多少言い分が変わってくるのでどれを信じていいのかわからないのも現状です(おおまかな理論は一緒でも熱を加えたり、力(テンション)が加わった時に結果髪のなかでどういうことが起こっているのか)くせ毛をストレートにしたい場合ウェーブヘアの3倍程度の還元が必要だと言ってる人もいますし、僕は傷めるだけだと思うけど

僕の知ら無いことがあったらどんどん教えてくださいあと間違ってると思ったら指摘してください、色んなサイトでレポート書いてるんで数年前に書いたものなんて、間違ってることもあったりします←無責任ですどこで書いたか忘れてます

今損傷毛の発生をエステル化って説明してるとこもあるでしょ、エステル化って加水分解の逆だよね、上の石鹸の例で言うとグリセリンと脂肪酸から油脂ができることなんだよね酒飲んでるんで頭がこんがらがってきてしまったけど、損傷=エステル化ではなくどういった反応の結果エステル化とか加水分解って使わないと誤解を招いてしまうと思うんだ、エステル化だけを説明すると水分子をとったらアミノ酸からタンパク質ができることなんで髪にいいじゃんとか思うし、もっと詳しく言うと(酔ってるんでしつこい)一方のアミノ基と他方のカルボキシル基との間で水分子がとれるとペプチド結合を構成しますってこと、ペプチド結合って皆さん知ってる通りたんぱく質の主要な結合です、こうやって説明するとなんか髪に良い様にも感じちゃうでしょ言葉って難しい!


熱を加えるとなぜ形状記憶?

熱を加えたパーマがなぜ形状記憶なのかといいますと、アイロンパーマ理論で説明すると通常アイロンパーマに使用するアイロンは片熱です、ロッド部分が発熱し、グローブの部分は発熱しません、縮毛矯正用のアイロンは両熱ですよね、サロンの皆さんでも経験した事がある方はいると思いますが、アールが付いてる矯正用アイロンや通常の矯正用アイロンで毛先にゆるいアールを付けてもその時は一時的に形が付いていても、2液処理したあと乾かしたら、そんなにアールが付いていなかった、真っ直ぐになってしまったということがあると思います、これは両熱により髪の内側と外側に均一に熱が入るからです、毛先に動きをつけたい場合、動きをつけたい部分まで矯正用のアイロンをかけて(毛先まで1度熱を入れてしまってはだめ)動きをつけたい部分だけ片熱のアイロンで(丸めたい方の内側に熱がくるように)かければ乾いた時にクルンってかかります、もったいないけど実験で矯正用のアイロンを改造して片側を切って片側だけ熱くなるようにして、熱くなるほうが動きをつけたい側にくるようにして丸めると形がつきます、デジタルパーマと原理はいっしょですあれも内側から熱の放射ですよね片熱です、アイロンパーマは熱の差異によってカールが形成します、つまり熱があたった側がその状態で記憶してしまい、乾いた時に熱が加わった時の状態になろうとするのです、縮毛矯正は真っ直ぐの状態で熱を加えるので乾くと真っ直ぐになろうとするでしょ、上に歴史のとこで書きましたが高温アイロンを使用してパーマをかける基準は1999年に制定されました、つまりそれ以前にやっていたアイロンパーマはグレーゾーンだったわけです、ですからパーマがかかる仕組みは色々なとこで文献が出てますが熱を使ったパーマの仕組みは、ほとんど文献としては出ていません、現在いくつかのメーカーの方に熱を使ったパーマが乾くと形状記憶になるのはどうしてか?髪の中で起きているミクロレベルのしっかりした説明をお願いしているのですが、うやむやにされています、私自身が最も有力だと考えているのが、タンパク質はある程度の熱が加わると、結晶性が高くなり規則正しく並びます、(髪に熱を入れると、マトリックスタンパクが熱により結晶化します、急激に過剰な熱が加わるとα−へリックスなどのフィブリルタンパクも結晶化して、それが髪が硬くなる原因の一つとなりますので注意です)それと熱による水素結合の組み換えをともないます(下図参照)
熱を使うパーマはこの両方の特性とSS結合の還元・酸化を利用してかかるものだと考えています、熱で構造変化を起こしたタンパク質は元の形に戻り難いのと、乾いてる時にその変化した形になろうとするのとで方向性のあるカールや乾くと真っ直ぐになろうとする縮毛矯正になるのだと考えています、
熱による構造変化はいわゆる[タンパク変性]の一つにあたります、しかしその割合は、正しいプロセスで行なわれていれば、強い薬液を使ったとしても髪全体の5%程度と言われており[変性]と言うほどではありません、手触りも硬くなりません、しかし必要以上に熱が加えられたりするとタンパク質は急激に変性を起こし破壊の方向に進みます、こういう状態になると髪は硬くなってしまいます、よく[縮毛矯正=タンパク変性=髪が硬くなる]と認識してるとこも多く見かけますが全てがそうなるわけではありません、正しいプロセスで施術をして変性の割合を少なくすれば綺麗な縮毛矯正が出来る事をご理解ください。


くせ毛とは
くせ毛にはいくつかの原因や種類があります

オルトコルテックスとパラコルテックス
毛髪の縮れの原因の一つは毛皮質のコルテックスタンパク質(ケラチンタンパク質)の構造の不均一性が挙げられます、コルテックスには化学的にアミノ酸組成の異なるものがあり、シスチンを多く含む柔らかく親水性のオルトコルテックス(O−コルテックス)とシスチンが少なく、硬く疎水性のパラコルテックス(P−コルテックス)に分けられます、これは毛母細胞に遺伝子発現の異なる細胞が混在するためと考えられます、毛乳頭の上部にある角化帯でオルトコルテックスとパラコルテックスが毛幹断面で同心円状に均一に産生、分布すると直毛になりますが、これらのコルテックスが不均一にスパイラル状に偏って産生、分布すると縮毛になります。
上記のような性質がありますが、普通、直毛には平均して存在し、縮毛などでは波の外側にオルトコルテックス、内側(下側)にはパラコルテックスがあると考えられており、水分を含んだ時と乾燥した時の波の違いはこれらの性質の違いが出るものと考えられます、最近の考えではオルトコルテックスは間充物質、パラコルテックスはフィブリルが多い領域と考えられています。


    


シスチン結合とはフィブリルとフィブリルをつないでいるものです、このフィブリルもタンパク質の偏在により、変形しているものがあり、それによってくせ毛になっている場合があります、くせ毛の元になっている変形したフィブリルを伸ばすのにはストレートパーマの歴史上難題が多くありましたが、このやっかいな変形したフイプリルまでも伸ぱしてしまう強カなストレートパーマ液が登場し、その種類も数も増えてきています、またその反面、その強アルカリ剤、強還元剤によるトラブルも増えてきているのも確かです。
『くせ毛はフィブリルが変形してできるものもある』         『最近のストレートパーマの威力』
            
(たんぱく質が広く偏在することによって、フィブリル自体が変形  (最近のストレートパーマ液には強アルカリ剤や強還元剤
してしまい、これがくせ毛ができる原因の1つになっている)    でフィブリルを伸ばしてしまうものが増えている。)
         
しかし、人間生まれ持ったくせ毛を伸ばすという作業はそんなに簡単にはいかないものです。シスチン結合とフィブリルを伸ばしてもまっすぐにならない場合があるのです。その一番厄介なのが水素結合です。多くのサロンで一番言われている「ウェットな状態では真っ直ぐなのに、ドライにするとうねりがでてくる」というのはこの水素結合のせいでもあるのです。
 (水素結合を操るのは難しい)

ウェット時          ドライ時
 (ドライにすると水素結合が起こり、くせ毛になっていまう)

くせ毛の種類
クセ毛とは、基本的には、生まれつき(遺伝的に)直毛でない毛髪のことを言います、クセ毛は主に「波状毛」「捻転毛」「連珠毛」「縮毛」の4種類に分けられます。この中でも日本人には「波状毛」が多く「捻転毛」が次に多いようです、ただし、ひとりの毛髪でも波状毛と捻転毛が混在していたり、全体としては直毛であっても部分的に波状毛が存在している等、その状態はさまざまです。

日本人のくせ毛
直毛×直毛 直毛97%
直毛×波状毛 直毛70%、波状毛29%
直毛×縮毛 直毛60%、縮毛24%
波状毛×波状毛 波状毛86%、直毛14%

種類
直毛 波状毛 捻転毛 連珠毛 縮毛
表面が滑らかな曲面で、断面が正円形。 大きくうねりを描いたり、ゆらゆらと波打っている、断面は楕円形。 コイル状にねじれているタイプのクセ毛。 数珠が連なったような形状、髪の太さが一定ではなく、凸凹感がある。 もっとも深刻なクセ毛、毛髪が縮れた状態になっている。

くせ毛の原因
毛球が「いびつ」「ひずみ」「小さい」等、毛髪が角化する部分が楕円状になっていることで、毛髪断面が楕円形やひずんだ形になり、クセ毛になります、またクセ毛とは異なりますが、加齢やダメージにより、クセが出てきたり、クセが強くなることがあります。

原因
毛球が
「いびつ」「ひずみ」「小さい」
毛髪の角化する部分が楕円状になっていることで、毛髪断面が楕円形やひずみになる。
■毛径指数・・・直毛100(毛髪の長径と短径の比率で、数値が小さいほど楕円が大きい)
日本人:75〜85
黒 人:50〜60
欧米人:62〜72
加齢 弾力が弱くなることにより
直毛⇒クセが出てくる
クセ毛⇒クセが強くなる
ダメージ


くせ毛と水分
クセ毛には、湿度が高い時や水に濡れている時にクセが出てくる「シスチン結合の影響が大きいクセ」、乾燥している時にクセが出てくる「水素結合の影響が大きいクセ」、湿度が高い時やウェット時のクセがドライ時にさらに強くなる「シスチン結合と水素結合の両方が影響しているクセ」の大きく3種類があります。
くせ毛のタイプ ドライ時 湿度の高い時 ウェット時
湿度が高い時やウェット時にクセが出てくる
     ‖
シスチン結合の影響が大きいクセ
シスチン結合の影響より水素結合の影響が強く、ドライ時は比較的クセが伸びる。 湿気により、水素結合の一部が開き、水素結合の影響が減少し、シスチン結合の影響が強くなる。 ウェットにすることで、さらに水素結合が開き、水素結合の影響が減少してシスチン結合の影響が強くなる。
湿度が高い時やウェット時にクセが伸びる
     ‖
水素結合の影響が大きいクセ
水素結合の影響がシスチン結合の影響より強く、ドライ時にクセが出てくる。 湿気により、水素結合の一部が開いて水素結合の影響が弱くなり、シスチン結合の影響の方が強くなる。 ウェットにすることで、さらに水素結合が開いて水素結合の影響が弱くなり、シスチン結合の影響の方が強くなる。
湿度が高い時やウェット時のクセがドライ時にさらに強くなる
     ‖
シスチン結合と水素結合の両方が影響しているクセ
シスチン結合と水素結合の影響が出てくる。 湿気により、水素結合の一部が開き、水素結合の影響が弱くなる。 ウェットにすることで、さらに水素結合が開き、水素結合の影響が弱くなる。
シスチン結合と水素結合の影響の強さ

水素結合
シスチン結合

以前、縮毛矯正についてレポートを頼まれ、本音で書いた縮毛矯正事情、
題して「縮毛矯正を深く知る」 ←クリック
(ここでもタンパク質が少々変性することを加水分解という表現で書いてますが[矯正=加水分解]ではありません、理由はこのページの上のほうに書きました)
  



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